熱的中性域から高温域における日中の泌乳牛のフリーストール横臥特性

タイトル 熱的中性域から高温域における日中の泌乳牛のフリーストール横臥特性
担当機関 草地試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者 加茂幹男
河本英憲
早坂貴代史
土肥朋子(富山県新川農改普及セ)
発行年度 1999
要約 熱的中性域から高温域における日中の泌乳牛は,給飼柵とファン側に近い給飼通路側や,列央域のストールでの横臥が多く,飼料へのアクセス,送風,落ち着きが得られるなどの周囲環境に好適なフリーストールを選択する傾向がある。
背景・ねらい フリーストール(FS)飼養では,FS数を越える収容頭数飼養が計算上可能といわれている。だが,どのFSもウシの選択性がなく均一に横臥利用することが前提である。その前提を検討する基礎資料を得るために,6~8月の日中の各ストール横臥回数の調査を行いその特性を明らかにする。
成果の内容・特徴
    対頭二列式FS場(図1)の泌乳牛11~15頭について16ストール横臥利用を観察した。すなわち,観察牛にとって熱的中性域から高温域にあたる6~8月(調査日平均21.5゜C)の任意の50日間のうち,牛群が横臥状態にある13:00あるいは(かつ)16:00の給飼前に行い,計78回調査し,474の観察数を得た(表1)。表1の横臥観察数について主成分分析を行い,ウシのストール選択因子を計数的に検出し,各因子の大きさや因子間の相対的重要性を明らかにする。
  1. 第一主成分(寄与率27%)は南列(給飼通路側)と北列(ストール通路側),第二主成分は列央域と列端(同23%),第三主成分(同18%)は南東域と北西域の各ストール区分別に選択する傾向が認められ,固有ベクトルの絶対値の大きさから,その横臥利用数が南列>北列,列央域>列端,南東域>北西域,と検出される(表2)。
  2. 熱的中性域から高温域における日中の泌乳牛は,ストール利用が不均一で選択性があり,給飼柵とファン側に近い南列(給飼通路側)あるいは南東域や,列央域のストールでの横臥が多く,飼料へのアクセス,送風,落ち着きが得られるなどの周囲環境に好適なストールを選択する傾向がある。
成果の活用面・留意点
  1. FS飼養におけるストール利用性向上やストール数に対する収容頭数を検討する上での基礎資料として活用できる。
  2. 比較的高温域における日中の横臥観察データであり,ウシにとってストールを選択しやすい条件下での結果であるので,さらに熱的中性域,1日単位でのフリーストール利用性の検討が必要である。
図表1 224988-1.jpg
図表2 224988-2.jpg
図表3 224988-3.jpg
カテゴリ 乳牛

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