サイレージ用とうもろこし一代雑種親自殖系統「Ho57」

タイトル サイレージ用とうもろこし一代雑種親自殖系統「Ho57」
担当機関 北海道農業試験場
研究期間 1986~2000
研究担当者 :濃沼圭一
佐藤 尚
榎 宏征
三浦康男
長谷川春男
門馬栄秀
重盛 勲
高宮泰宏
発行年度 2000
要約 サイレージ用とうもろこしの親自殖系統「Ho57」(エイチオーゴジュウナナ)を育成した。本系統は極晩生のデント種で、フリント種との組合せ能力が高く、耐倒伏性と採種性に優れている。一代雑種品種の親系統として利用できる。
背景・ねらい わが国の栽培環境への適応性が高いとうもろこしの優良F1品種を育成するためには、優秀な親自殖系統の育成が不可欠である。とくに、寒地向き品種の育種では複交雑品種から単交雑品種への転換が図られていることから、採種性が高く、耐倒伏性に優れるデント種の優良自殖系統を育成しようとした。
成果の内容・特徴
  1. 「3389」を母材とし、耐倒伏性、雌穂特性、病害抵抗性などについての選抜と自殖により育成した。
  2. 早晩性は北海道では「極晩生」に属する(表1)。
  3. 初期生育は「やや良」、稈長は高いが着雌穂高は平均的で、稈径はやや太い。草型はセミアップライトである。雌穂は円筒型、粒列数は平均11.7列で、子実は黄橙色で方形である(表1)。
  4. すす紋病抵抗性およびごま葉枯病抵抗性は「弱」、黒穂病抵抗性は「強」で、耐倒伏性は「強」である(表2)。
  5. 採種性は高く、雌雄畦比3:1換算の採種量で37.6kg/aである。花粉飛散程度は「中」である(表1)。
  6. フリント種自殖系統との組合せ能力は高い。本系統を片親とする単交雑F1系統「北交55号」は、普及品種と比較して、耐倒伏性に優れ、多収である(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. サイレージ用とうもろこしF1品種の親系統として利用できる。
  2. すす紋病抵抗性およびごま葉枯病抵抗性は「弱」なので、単交雑F1育成時の交配相手にはこれらの病害に対する抵抗性の強い系統を用いる。
図表1 225019-1.png
図表2 225019-2.gif
図表3 225019-3.gif
図表4 225019-4.gif
カテゴリ 育種 寒地 ごま 抵抗性 とうもろこし 病害抵抗性 品種

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