捲葉内接種によるとうもろこしF1の黒穂病抵抗性検定法

タイトル 捲葉内接種によるとうもろこしF1の黒穂病抵抗性検定法
担当機関 長野県中信農業試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 三木一嘉
重盛 勲
前島秀和
大久保博人(草地試験場)
発行年度 2000
要約 とうもろこしF1の黒穂病抵抗性は、圃場において生育初期の8~12葉期に捲葉内接種を行うことにより検定できる。
背景・ねらい
 とうもろこし黒穂病には品種間差異があり、本病による被害の防止には抵抗性品種の栽培が最も有効である。しかし、本病の発病程度は環境条件により大きく変動するため、抵抗性の有無を的確に判断することは難しい。国内育種場所での抵抗性の選抜はいずれも自然発病下で行っているため、選抜効果は十分ではない。そこで、再現性の高い圃場接種検定法を確立しようとした。
成果の内容・特徴
  1. 供試菌系は、つくば市と塩尻市から分離した小生子5系統(UmH1、UmH3、UmN1S、UmN2S、UmN3S)である。PS液体培地で24時間振とう培養し、濃度106/mlに調整後、各系統を等量混合して連続分注器で3mlづつ接種した。接種は8~12葉期(7月上中旬)に捲葉内へ数回反復して行った。
  2. 接種後20日前後で個体ごとに病徴を6段階指数評価(表1)し、式により発病度を算出すると既往の品種間差異が再現される(表2)。
  3. 29のF1を接種検定しても、発病度に比較的大きなバラツキは見られるものの、既往の傾向にほぼ合致した検定ができた(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 育種圃場や品種選定圃場での抵抗性選抜や特性検定に利用できる。
  2. 梅雨時は降雨により胞子が流亡して接種効果が変動しやすいので、接種は数回反復することが望ましい。また、接種時期が遅れると植物体の抵抗性が増して接種効果が劣る場合がある。

図表1 225029-1.png
図表2 225029-2.png
カテゴリ 育種 抵抗性 抵抗性検定 抵抗性品種 とうもろこし 品種

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