| タイトル |
有機態窒素吸収における作物間差異 |
| 担当機関 |
(独)農業環境技術研究所 |
| 研究期間 |
1992~1997 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1994 |
| 要約 |
各種作物を用いた畑圃場試験において、C/N比の高い有機物の施用反応はイネ(リクトウ)で顕著である。その要因として、イネはトウモロコシに比べてアミノ態、アンモニア態窒素の吸収能力が高いことが示唆され、このことがイネの優位性の要因の一つと考えられる。
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| キーワード |
有機物、イネ(リクトウ)、トウモロコシ、アミノ態、アンモニア態窒素
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| 背景・ねらい |
従来、有機態窒素の評価は室内インキュベーションで生成した無機態窒素量で行われる。しかし、作物に吸収された窒素量がこれを反映しない例や、作物間に生育差が認められる報告が多いが、この理由は明らかではない。本研究ではこれらの現象を整理し合理的な説明を与えることを目的とする。
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| 成果の内容・特徴 |
- 無機化速度の遅い米ぬかに稲わらを添加しC/N比を高め、この稲わら入り米ぬか(米ぬか3400kg/ha+稲わら850kg/ha:C/N比19.9)を供試有機物とした。これを添加することにより窒素無機化は100日前後までは無添加に比べて低く推移した(室内インキュベーション)。
- 稲わら入り米ぬか施用により、圃場ではイネ(リクトウ)、ダイズ、バレイショの窒素吸収量は増加し、トウモロコシ、ビートでは差がない(表1)。無作付条件下での窒素の無機化量を比較すると、稲わら入り米ぬか施用区の方が無施用区のそれよりも低い(図1)。
- ポットにおいても、トウモロコシよりイネの窒素吸収量が多い(図2)ことを確認した。ポットでは根域が一定であることから根の質的な能力の違いによる。さらに、この土壌中の1規定硫酸可溶性アミノ態窒素はイネ跡で低いこと(図3)から、トウモロコシに比べイネはアミノ態窒素をよく吸収すると推定した。
- 米ぬかタンパクを構成する主要なアミノ酸のうちアスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニンを窒素源に水耕で吸収させたところ、その利用率はイネで高くトウモロコシで低い(図4)。
以上により、C/N比の高い有機物を施用したとき、イネはアミノ態、アンモニア態窒素の吸収に関してトウモロコシよりも優位であることが示唆され、このことが有機態窒素の反応に作物間差があることの原因の一つと考える。
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| 成果の活用面・留意点 |
土壌一作物系の窒素動態を作物側からアプローチしたものでありとくにC/N比の高い有機態窒素の動態解明に向けた研究に有用である。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| 図表5 |
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| 図表6 |
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| 図表7 |
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| 図表8 |
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| 図表9 |
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| 図表10 |
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| カテゴリ |
肥料
大豆
とうもろこし
ばれいしょ
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