| タイトル |
畑圃場における土壌殺菌剤PCNB分解微生物の分布と特性 |
| 担当機関 |
農業環境技術研究所 |
| 研究期間 |
1991~1995 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1994 |
| 要約 |
茨城県のハクサイ栽培地帯の畑圃場には土壌殺菌剤(PCNB)を分解する微生物が広く分布しており、その分布とPCNB使用量の間に相関が認められた。また、本分解微生物はPCNBが消失すると本剤を分解する能力を失う性質があった。
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| キーワード |
畑圃場、土壌殺菌剤(PCNB)
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| 背景・ねらい |
ハクサイ、キャベツなどアブラナ科野菜の根こぶ病防除に用いるPCNB(ペンタクロロニトロベンゼン)は微生物に分解され難い芳香族塩素化合物に属し、しかも単位面積あたりの施用量が多いために環境への影響が懸念されている。一方、連用による分解微生物の集積で本剤の殺菌効力の低下も問題となっている。 本研究では、全国一の秋冬ハクサイの産地で過去数十年にわたってPCNBが使用されている茨城県結城市一帯と栽培面積の異なる数地帯の畑土壌についてPCNB分解微生物の分布調査を行い、本剤の連用に伴う分解微生物の出現機構と特性を明らかにした。
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| 成果の内容・特徴 |
- ハクサイ栽培の盛んな結城市一帯および阿見町・牛久市一帯では調査圃場の全てにPCNB分解活性が認められた。一方、栽培面積の少ない鉾田町一帯およびほとんど栽培されていない鹿島町・波崎町一帯の圃場ではそれぞれ28.5%および10%の圃場で分解活性が認められたに過ぎなかった。また、使用歴のない農環研の圃場では活性がなく、PCNB施用量と同活性の間に相関が認められた(図1)。
- 地帯別に採取した土壌にPCNBを加えて培養し、経時的に分解活性を測定すると、ハクサイ作付面積比率の高い地帯の土壌で分解活性が早く発現する傾向が認められた。分解活性がなかった農環研圃場の土壌では、1年後にも分解活性は発現しなかった(図2)。
- PCNB分解活性が認められた土壌をPCNBを含まない培地に接種して培養すると、90%以上の土壌では分解活性を有する微生物の増殖が認められず、本分解微生物はPCNBが存在しないと分解活性を喪失すると推定された(表1)。
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| 成果の活用面・留意点 |
分解され難いPCNBを分解する微生物の存在を確認した。微生物の同定およびその分解特性を検討することが必要である。一方、PCNBの連用による本剤の殺菌効力の低下には、本剤の使用中止による効力の回復が期待される。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| 図表5 |
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| 図表6 |
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| カテゴリ |
病害虫
あぶらな
キャベツ
はくさい
防除
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