タイトル | 酸性物質の臨界負荷量推定のための定常マスバランスモデルの有効性と推定精度 |
---|---|
担当機関 | 農業環境技術研究所 |
研究期間 | 1995~1995 |
研究担当者 | |
発行年度 | 1995 |
要約 | 酸性物質の臨界負荷量推定のための定常マスバランスモデルを既存データを用いてわが国へ適用する方法を開発した。推定の信頼性検討のため,最も重要な要因の鉱物溶解速度の推定精度を土壌分析データに基づいて評価した。更に,臨界負荷量を有効な排出量削減の指標とするため,酸性化指標の改良が必要であることを示した。 |
背景・ねらい | ヨーロッパを中心に,定常マスバランスモデルに基づいた臨界負荷量(生態系が許容できる酸の最大負荷量)を環境施策の指標に用いることが提案され,アジアへの適用も開始され(RAIN ASIAプロジェクト),わが国に協力が求められている。本研究は臨界負荷量モデルをわが国に適用する方法を開発し,モデルの信頼性を明らかにすること,日本及び東アジアを対象とした有効な排出源削減の指標に改良する方針を提示することを目的とする。 |
成果の内容・特徴 | 図1はBC(we)の例)。Al許容流出量は植物被害に関する酸性化指標を用いて設定され,指標としてAl/BC比,Al3+濃度が提案されている。推定の有効性を酸性化指標の妥当性と(1)式の各項の信頼性により評価した。 (図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 臨界負荷量を有効な指標とするためには,わが国の生態系に適した酸性化指標を特定すること,及び土壌のイオン組成などのデータの広域的な整備が必要である。今後,RAINS ASIAプロジェクトなどとの共同研究を通じ,日本及び東アジアに適用可能な臨界負荷量モデルの確立に活用できる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ |