| タイトル |
牛肝細胞初代培養法の確立とリポ蛋白代謝研究への応用 |
| 担当機関 |
家畜衛生試験場 |
| 研究期間 |
1991~1995 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1995 |
| 要約 |
牛肝細胞の初代培養法を確立し、この細胞系が、周産期に多発する脂肪肝に関与するリポ蛋白質代謝研究へ応用できることを明らかにした。
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| 背景・ねらい |
周産期には脂肪肝が多発しており、これが繁殖障害や乳房炎発症の引き金になると考えられる。血液中の脂質成分の多くは肝臓からリポ蛋白質の形で分泌され各組織へ輸送されるが、牛の場合、脂肪肝発症におけるリポ蛋白質の役割についてはほとんど研究されていない。牛個体を用いたin vivo 試験では、リポ蛋白質の血液レベルの変化を追うことはできても、その合成分泌に及ぼすホルモンなどの影響を直接調べることはできない。ラットにおいては初代培養肝細胞を用いたリポ蛋白質代謝研究が行われているが、牛では肝細胞の初代培養法は確立されていなかった。本研究では牛肝細胞の初代培養法を確立するとともに、初代培養細胞におけるアポリポ蛋白質 A-I ( Apo A-I )合成について検討した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 生後1週齢の子牛から得られた肝臓からコラゲナーゼ還流法によって肝実
質細胞を分離し、ウィリアムズE培地を基本培地として培養を試みた。血清、 ホルモン(インスリン;Ins、デキサメタゾン;Dex)が肝細胞の基本的機能(グ ルコース、尿素、アルブミン合成能)に及ぼす影響について検討したところ、 各機能は、培養開始4時間後に無血清培地に交換した場合、24時間まで血清 を含む培地で培養した場合に比べて低下した。この傾向は低ホルモン濃度で顕 著であった(図1)。また、細胞を血清および10-7MのIns,Dexを含む培養液 で24時間培養した場合、無血清培地に交換しても、肝細胞の形態および各種 機能は1週間維持できることが確認された(図2)。実際の実験では無血清条 件下で細胞を維持する必要があるが、今回の結果から、培養開始後24時間ま で血清添加培地で培養した後、Ins,Dexを含む無血清培地に交換することにより、 細胞の機能を長期に維持できると考えられる。
- 今回確立した初代培養肝細胞を用いてApo A-Iの合成分泌について検
討した。SDS-PAGEおよび抗ウシApo A-I抗体を用いたウェスタンブロティ ング法により、肝細胞培養上清中にApo A-Iが同定された。また、無血清 条件下で肝細胞上清のApo A-I濃度の経時的変化をみた結果、培養開始後2 4時間までほぼ直線的に増加した(図3)。 肝細胞による Apo A-I 合成は蛋白質合成阻害剤であるアクチノマイシンD、 シクロヘキシミド(それぞれ 0.1,1.0,10.0 μg/ml)によって用量依存的に 阻害された(図4)。これらの結果から、培養肝細胞は恒常的にApo A-Iを合成、分泌していることが確認された。
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| 成果の活用面・留意点 |
牛肝細胞の初代培養法を確立し、この培養肝細胞がアポリポ蛋白質 A-Iを恒常的に合成、分泌することが確認された。この手法は、脂肪肝発生機序解明のための有用な技術になると考えられる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
繁殖性改善
輸送
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