酵素分析によるフィチンリンの簡易定量法

タイトル 酵素分析によるフィチンリンの簡易定量法
担当機関 畜産試験場
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約 市販の酵素「フィターゼ」を用いた飼料原料中のフィチンリンの簡易定量法を開発した。この分析法は、その精度は鉄沈澱法より若干劣るものの、飼料原料中のフィチンリンが簡易に定量できる。
背景・ねらい フィチンリン含量を簡易に推定する方法として低温灰化法(畜産研究成果情報No1、p53)がある。この推定法は無機リンの共存する試料でもフィチンリンの定量ができ、操作が簡単、試料の量が少なくてよい、非フィチンリンが直接測定できるなどの長所があるが、一方では高価な分析装置が必要で、しかも分析時間が長いという短所がある。
操作が煩雑でなく、特別な装置も必要としない簡易な方法として、現在市販されている酵素「フィターゼ(試薬)」を用いた分析法の開発を行った。
成果の内容・特徴
  1.  次の分析操作によってフィチンリンを定量することができる。すなわち、細かく粉砕した試料を試験管に秤り、これにフィターゼ溶液を加える。これを55℃で16時間インキュベートしたのち、除蛋白し、溶液中の無機リン量を測定する。同時に、ブランクテストとして、不活化酵素液を用いて同様に測定する。ただし、麦類のように高いフィターゼ活性を有する試料の場合は、あらかじめフィターゼ活性を失活させるため160℃で30分間の乾式加熱処理を行った後ブランク分析に供する。
  2.  この分析法により、その精度は鉄沈澱法より劣るものの、試料原料中のフィチンリン含量が簡易に定量できる。
成果の活用面・留意点
  1.  大豆粕、脱脂米ヌカについては鉄沈澱法との差が大きい傾向がある。
  2.  この分析法は、従来の鉄沈澱法に比べて精度が劣るため、正確な分析値を必要とする場合は、鉄沈澱法あるいは高速液体クロマトグラフ法により測定することが望ましい。
(表)
(基本分析操作、試薬)
図表1 225941-1.gif
図表2 225941-2.gif
図表3 225941-3.gif
カテゴリ 大豆粕

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