タイトル |
ゲンッチンゲンミニブタと梅山豚との交雑種の発育と繁殖特性 |
担当機関 |
畜産試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
産子数の約3倍の明確な差のあるゲッチンゲンミニブタと梅山豚間での交雑を行い、発育および産子数等の繁殖形質の推移を調べた。ゲッチンゲンミニブタと梅山豚間交雑種の産子数の違いには、体の大きさが関係していることが明らかになった。
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背景・ねらい |
豚の繁殖形質、特に産子数に約3倍の明確な差のあるゲッチンゲンミニブタ(G)と梅山豚(M)間で交雑を行い、発育および産子数、生殖器サイズ等の繁殖形質の推移を調べ、豚の繁殖形質の改良のための基礎的情報並びに従来作出が困難とされている多産性の小型豚の育種のための基礎的情報を得る。
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成果の内容・特徴 |
- G♂とM♀の交雑によりF1からF3までを作出し、成長と繁殖形質を調べた。
- F2では体重大個体と体重小個体に分離した。F2大個体はF1個体よりやや小さく、F2小個体はGの初期成長パターンを示したが、成熟体重はGより明らかに大きかった。F3個体の体重は、F2大よりやや小さめであった(表1)。
- F1雌、F2雌及びF3雌の平均分娩頭数は、各々 8.0、 6.2、 8.4、 平均生産頭数は、各々7.6、 5.5、 5.4となり、F3雌の分娩頭数はF2より多いものの、生産頭数はF2程度であった。F2大雌及びF2小雌の平均産子数は各々7.2、 5.6となり、F2大雌はF2小雌より明らかに産子数が多かった(表2)。
- 排卵数は、F2、F3各々平均では13.1、 15.5となり、各々、排卵数は梅山豚より少ないものの、ヨーロッパ系ブタ並であった。F2小個体の排卵数が特に少ないことはなかった(表2)。
- F2大・小個体間で子宮サイズを比較すると、子宮角長、子宮角直径ともにF2大個体で明らかに大きかった(表3)。
- 以上のことから、ゲッチンゲンミニブタと梅山豚間の交雑種の産子数の違いには、体の大きさが関係することがわかった。
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成果の活用面・留意点 |
本研究成果は、体の大きさが異なるゲッチンゲンミニブタ種と梅山豚の研究であり、同一品種内での産子数の違いに本研究の成果を直接あてはめることはできない。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育種
繁殖性改善
品種
豚
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