| タイトル |
GnRHの連続投与と性腺刺激ホルモンを利用した過剰排卵誘起処置法 |
| 担当機関 |
畜産試験場 |
| 研究期間 |
1995~1995 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1995 |
| 要約 |
性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を連続して投与し、ウシが本来有する繁殖機能を抑制してからPMSGまたはFSH処置を行うと、多数の卵胞が発育して成熟した。発育した卵胞はhCGの投与によって排卵し、その後多数の黄体が形成された。
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| 背景・ねらい |
牛の過剰排卵処置の成績は個体差が大きく、使用するホルモンや投与法を変えても改善されないのが現状である。そこで、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を連続投与することによって、牛の卵巣機能に影響する内生的な諸因子の作用を抑制して、外来性に投与した性腺刺激ホルモンが内因性の繁殖機能の影響を受けることなく直接に卵巣に作用し得る環境を人為的に作出する。このような状態から過剰排卵誘起処置を試み、卵巣の反応性を調べる。
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| 成果の内容・特徴 |
- GnRHを1日2回ずつ11~14日間投与してからPMSG(eCG)またはFSHによる過剰排卵誘起処置を行うと、PMSG群(n=3)FSH群(n=4)共に多数の排卵が発育した(表1)。この処置によって、卵胞発育の指標となる血中インヒビン濃度も上昇した(表2)。
- PMSG群の1頭とFSH群の3頭には、発情が発現した日にhCGを投与し、他の牛には投与せずに排卵を観察したところ、hCGを投与した個体にのみ排卵がみられた(表3)。
- 排卵した卵巣には多数の黄体が形成され、血中プロジェステロン濃度は著しく高まった(表3)。
- 過剰排卵処置に対する反応性の個体差は小さかった。
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| 成果の活用面・留意点 |
- GnRHを連続投与によって繁殖機能が抑制された状態においても、卵巣は外来性の性腺刺激ホルモンに反応して多数の卵胞を発育させるが、自発的に排卵することはできず、排卵誘起は外来性のLH様ホルモン(hCG等)の投与によらねばならない。これは、一見不都合な事であるが、逆に言えばhCGの投与のタイミングによって排卵時間を人為的に調節することが可能であり、授精業務の効率化等に都合がよい。
- 本研究で行ったGnRH製剤の1日2回の投与法は、手技が煩雑なために、多頭数の実施は困難である。今後は、GnRH徐放剤等の利用による簡便な手法の開発が望まれる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| カテゴリ |
繁殖性改善
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