近赤外分光法による牧乾草および牧草サイレージのTDN簡易推定

タイトル 近赤外分光法による牧乾草および牧草サイレージのTDN簡易推定
担当機関 畜産試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 牧乾草および牧草サイレージのTDN含量を近赤外分光法によって測定するための検量線を作成し,それによって簡易にTDN含量を高い精度で推定することができた。
背景・ねらい 牧乾草牧草サイレージの栄養価は、一般に可消化養分総量(TDN)で表現される
ことが多く、飼料給与の指標として広く用いられている。TDN推定法は、これまでに
種々の方法か提案され用いられてきているが、高精度な簡易評価法の確立が、分析セン
ター等から強く求められている。そこでTDNを高精度に推定可能な近赤外分光法に注
目し、その推定精度を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 乾牧草および牧草サイレージのTDN推定
    乾牧草35点による検量線のin vivo値と近赤外推定値との相関係数(r)および標準誤差(SEC)は、2波長、3波長(図1)および4波長を使用したものでそれぞれr=0.90~0.95、SEC=2.45~3.29であった。検量線に用いた乾牧草とば別に用意した17点による検量線の検定では、in vivo値と近赤外推定値とのrおよび標準誤差(SEP)は、r=0.87~0.89、SEP=3.18~3.40であった(図2)。牧草サイレージ37点による検量線のrおよびSECは、2~4波長を使用したものでそれぞれr=0.91~0.94、SEP=2.58~3.01てあり、検量線に用いた牧草サイレージとは別に用意した16点による検量線の検定では、rおよびSEPは、r=0.85~0.88、SEP=2.93~3.26であり(表1)、乾牧草および牧草サイレージともに高い推定精度を示した。このことから実用的なレべルで利用できる。
  2. 乾牧草・牧草サイレージ混合飼料グループのTDN推定
    乾牧草と牧草サイレージを同一の飼料として上記検量線用試料72点により作成した
    検責線のrおよびSECは、2~4波長を使用したものでそれぞれr=0.80~0.87、SEP=3.59~4.32であった。検量線に用いた乾牧草および牧草サイレージとは別に用意した上記33点による検量線の検定では、r=0.88~0.89、SEP=2.92~3.10であり(表1)、乾牧草および牧草サイレージ単一のものと同様の高い精度を示した。
成果の活用面・留意点
    飼料設計および給与診断に利用価値か高い。
    これらの検量線は、NIRSystems社6500型の近赤外分析計で使用できる。
    推定式の中では4波長を使った検量線の利用を推奨する。利用範囲はTDN含量44~73とする。
図表1 226023-1.jpg
図表2 226023-2.jpg
図表3 226023-3.jpg
カテゴリ 近赤外分析 飼料設計 評価法

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