タイトル |
必須アミノ酸添加による低タンパク質飼料給与ブロイラーからの排泄窒素量の低減 |
担当機関 |
畜産試験場 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
ブロイラー飼料のCP水準を21%から19%に低下させ、かつ給与タンパク質のアミノ酸のうち必須アミノ酸の割合を多くすることで排泄窒素量を20%低減することができ、低タンパク質飼料給与にともなう脂肪蓄積の増加も抑えられる。
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背景・ねらい |
将来予測されるタンパク質飼料不足および排泄窒素による環境負荷軽減の観点から、飼料タンパク質水準の低下の可能性を検討することは重要である。しかし、家畜・家禽において低タンパク質飼料を給与すると、体脂肪の蓄積が増加する。そこで、低タンパク質化の可能な範囲を検討するために1から3週齢のブロイラーに、アミノ酸要求量を満たすようにアミノ酸を添加した等エネルギーで、粗タンパク質(CP)水準が異なる飼料を給与し、成長、排泄窒素量および腹腔内脂肪重量を測定した。また、CP19%で、必須アミノ酸および非必須アミノ酸を添加し、その比率を変えた飼料を給与したときの成長、排泄窒素量および腹腔内脂肪蓄積に及ぼす影響を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 飼料のCP水準を日本飼養標準の要求量である21%から19%に低下させることにより、成長および飼料効率を損なうことなく排泄窒素量を約15%低減することができるが、腹腔内脂肪重量が増加する(表1)。
- 必須アミノ酸の割合が高い低タンパク質飼料を給与することにより、成長および飼料効率を損なうことなく排泄窒素量を約20%低減することができ、腹腔内脂肪重量の増加をも抑えられる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
飼料CP水準の21%から19%への低下は、リジンおよびメチオニンのみの添加で可能であるが、必須アミノ酸の割合を高くするには、飼料添加用としては未だ市販されていない高価なアミノ酸(アルギニン、イソロイシン、バリンおよびフェニルアラニンなど)を添加する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
飼料効率
鶏
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