タイトル | 総当たり法による乳牛・肉用牛の飼料設計支援プログラム |
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担当機関 | 畜産試験場 |
研究期間 | 2000~2000 |
研究担当者 |
竹中洋一 島田和宏 林 孝 |
発行年度 | 2000 |
要約 | 養分要求量を満たす飼料設計は経験を要する作業である。本プログラムは通常の飼養管理で用いる飼料の給与上限、下限と単価を入力すれば、7種類までの飼料について総当たりで充足率を計算し、指定した抽出条件を満たす複数の組合せ例を示すものである。 |
背景・ねらい | 従来、乳牛・肉用牛の飼料設計には線形計画法、目標計画法、多目的計画法などの数理計画法が用いられてきたが、最適解を安定して得るためには十分な経験と検討を要する。一般に生産現場で利用されている飼料の種類は限られており、飼料の種類と給与量の範囲が決まれば、総当たりで実用的な組み合わせを検討することが可能である。そこでパーソナルコンピュータを用いることによって、個体の養分要求量を充足する飼料設計を日常的に支援するプログラムを開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 飼料の選択(日本標準飼料成分表より約120種登録)、給与水準の下限、上限、抽出条件としての養分充足率、飼料成分等は一つの画面上で必要な部分だけを変更し、再計算を繰り返すことが可能である。 2. 図1:肉用牛版)では飼料設計にあたり、7種までの各飼料の給与下限と上限を考慮しつつ、全ての組み合わせについて抽出条件(充足率)を満たしているかを検討する(総当たり法)。 3. 本プログラムでは、抽出条件を緩めれば条件を満たした複数の組み合わせを示すことができ、それらは、設計上重視する項目として価格、栄養バランスを選択することによりソートして表示することができる。 4. 入力フォーム情報は名前を付けて保存可能である。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 各生産地の指導機関、飼料会社等は各生産地特有の飼料資源、自社の配合飼料を用いた推奨例を入力フォーム用のファイルの形で提供できる。 2. 本プログラムは設定した抽出条件下において、価格あるいは栄養バランスが上位の組合せを複数示すものであり、最適な組合せが抽出条件の範囲外にある場合はそれを示すことはできない点に留意する必要がある。また、飼料設計は粗蛋白質、可消化養分総量、乾物量を基に行うので、カルシウム、リン、粗繊維(乳牛版ではNDF)については設計例に示される充足率を参考に不足分を補う必要がある。 3. 本プログラムはWindows98/95上で作動する。 |
カテゴリ | 飼育技術 飼料設計 肉牛 乳牛 |