高密度条件下でのニンジン不定胚の生成

タイトル 高密度条件下でのニンジン不定胚の生成
担当機関 農業生物資源研究所
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1996
要約 高密度培養におけるニンジン不定胚形成阻害の原因は培地の酸性化と溶存酸素濃度の低下が原因であり、これらの培養条件を調節することにより、従来不可能とされた高密度条件で魚雷型胚の大量生成に成功した。
背景・ねらい 植物細胞から高密度で大量の不定胚を誘導することは人工種子生産の基盤技術で
ある。しかし、不定胚形成は一般に高密度で阻害され、従来、この原因は何らか
の阻害物質が培地に蓄積するためとされてきたが、高密度条件が作り出すストレ
ス環境そのものについての生理学的な研究はされていない。
成果の内容・特徴
  1. 十分な酸素供給の下でニンジン細胞から高密度で不定胚を誘導すると、培地はpH3.8以下まで酸性化し、細胞は緩んだ細胞壁の隙間からフーセン状の細胞膜胞を放出して死ぬ。(図1A)培地に大理石の小片を入れておけば酸性化は回避され(pH5.3、図1B)心臓型胚~魚雷型胚まで分化することがわかった。
  2. 溶存酸素と培地pHを調節できる小型の回転型培養装置(図2)を用い、高密度条件(ca 0.5ml PCV/500ml -2,4-D MS medium)下で不定胚を形成させる条件を検討した。その結果、図3に示す好気的なガス環境と適切な培地pHを維持することにより、大量の魚雷型胚(約2x105個)を含む不定胚の調製(全収量約60g fresh weight)に成功した。(図4)
成果の活用面・留意点 人工種子生産の基盤技術として利用できる。従来、不定胚の誘導・増殖の困難と
されている植物種等についても溶存酸素濃度、培地pH等について検討する価値が
ある。培地pHが5.5より高いと細胞壁の部分的な剥離が起き、奇形の胚が出現する。
図表1 226180-1.jpg
図表2 226180-2.jpg
図表3 226180-3.gif
図表4 226180-4.jpg
カテゴリ にんじん

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