タイトル |
新規開発の制限酵素断片長多型(RFLP)マーカーを含むオオムギRFLP地図 |
担当機関 |
キリンビール醸造研究所 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
日本の二条ビールオオムギ「交A」と中国在来の六条オオムギ「木石港3」のF2個体を用い、86の新規オオムギRFLPマーカーを開発し、218座位からなる全長1400cMRFLP地図を作成した。
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背景・ねらい |
わが国ではオオムギのRFLP地図は構築されてなく、オオムギの有用形質遺伝子をマップするには、海外のRFLPマーカー利用に依存している。しかし、海外のオオムギRFLPマーカーは200余りが公開され利用可能であるが不十分な数である。このため、わが国のオオムギRFLPマーカーを開発し、既存の海外RFLPマーカーを加えたRFLP地図を作成し、オオムギ有用形質遺伝子のマッピングに資する。
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成果の内容・特徴 |
- 日本の二条ビールオオムギ「交A」と中国在来の六条オオムギ「木石港3」のF2120個体、RFLP検出に6種類の制限酵素(BamHI, Bgl Ⅱ, DraI, EcoRV, Hind Ⅲ, XbaI )を使用。
- 既存の海外RFLPマーカーは米国ワシントン大のDr.Kleinhofs(NABGM)、ドイツのDr.Graner(MWG)及びコーネル大学より分譲されたものを、さらに新たに交A由来のHpaⅡゲノミッククローン(JBGマーカー)とドイツ品種Igri カルス由来のcDNAクローン(JBCマーカー)を使用。
- 5μg/レーンのゲノミックDNAを用いてRFLPマーカーを非アイソトープ標識法(DIG法、ECL法)で標識してサザンハイブリダイゼーション分析し、RFLPマーカーのF2集団内の分離を調査。
- 遺伝子連鎖分析はMAPMAKER2.0を用い、連鎖の有意性を示す最小LOD値は3.0とする。
- 既存の88のRFLPマーカーと、新規な57のJBGマーカーと29のJBCマーカーがRFLPを示し、計218座位からなる全長1400cMのRFLP連鎖地図を作成(図1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 開発したRFLPマーカーはオオムギの有用形質遺伝子のマッピングに利用できる。
- 海外における既存の公開RFLPマーカーを入手する場合は開発者に分譲依頼する。
- 新規RFLPマーカーは九州農業試験場作物開発部育種工学研究室が公開する。
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図表1 |
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カテゴリ |
育種
大麦
品種
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