イネ完全長cDNAクローンの収集、配列解析、DBの作成

タイトル イネ完全長cDNAクローンの収集、配列解析、DBの作成
担当機関 国際科学振興財団
研究期間 2000~2003
研究担当者 (NIAS Rice Full-length cDNA Project Team:
S. Kikuchi
K. Satoh
T. Nagata
N. Kawagashira
K. Doi
N. Kishimoto
J. Yazaki
M. Ishikawa
K. Kojima
T. Namiki
E. Ohneda
W. Yahagi
K. Suzuki
L.C. Jie)
(FAIS Genome Sequencing & Analysis Group:
Y. Otomo
K. Matsubara
K. Murakami
Y. Iida
S. Sugano
T. Fujimura
Y. Suzuki
Y. Tsunoda
T. Kurosaki
T. Kodama
H. Masuda
T. Kobayashi
Q. Xie
M. Lu
R. Narikawa
A. Sugiyama
K. Mizuno
S. Yokomizo
J. Niikura
R. Ikeda
J. Ishibiki
M. Kawamata
T. Yosimura
J. Miura
T. Kusumegi
M. Oka
R. Ryu & M. Ueda)
発行年度 2001
要約 イネ完全長cDNAクローンの収集のため、各種イネ組織から2種類の方法で完全長cDNAライブラリーを作製し、約2万8千遺伝子相当のクローンを単離し、そのうちの約1万8千個の塩基配列を決定し、DB化した。
キーワード イネゲノム、遺伝子構造解析、遺伝子機能解析、完全長cDNAクローン
背景・ねらい 国際的なイネゲノム配列解読競争は熾烈を極め、2001年1月にはシンジェンタ社がジャポニカイネのゲノム配列解読のアナウンスを行い、2002年1月には中国のチームがインディカイネのゲノム配列解読し、公開した。国際コンソーシアムも2002年中に大方の配列を終えるとアナウンスしている。ゲノム配列から遺伝子を予測するプログラムもかなり発達してきたが、まだ完全とは言えない。一方、イネの遺伝子断片に対応するESTクローンは第一期のゲノムプロジェクトにおいて、約5万の配列情報が蓄積しており、クラスタリングの結果、約1万1千種類の遺伝子に相当すると考えられている。イネの遺伝子数は最近の報告では3万5千から5万とされており、これまで取得されたEST数はその1/5程度をカバーしているに過ぎない。ESTクローンはイネゲノム機能解析にとって、極めて重要である。こういった状況から、新たにESTクローンを完全長クローンとして取得する目的で開始されたのが、イネ完全長cDNAプロジェクトである。
完全長クローンはゲノム配列、あるいはアミノ酸配列を結ぶ、キーデータであり、これを取得することで、今後、イネの遺伝子機能解析、遺伝子発現制御領域(プロモーター等)の解析に大いに役立つことが考えられる。
成果の内容・特徴
  • 出来るだけ多くのcDNAクローンを取得するために、通常の栽培条件以外に、カルス、幼穂、さらに出来るだけ多くのストレス処理を施した試料より完全長cDNAライブラリーを作製した。
  • 完全長cDNAライブラリーは我が国で開発された2つの方法、オリゴキャッピング法、およびビオチニレイテドキャップトラッパー法を用いた。
  • マウス等の完全長cDNA配列で実績を持つ理化学研究所と、塩基配列解析に対して機敏な対応が可能な国際科学振興財団とタッグを組み、既存の枠組みを越えたプロジェクト形式で行った。
  • 以上のシステムで、2001年10月時点で、約17万のランダムにピックアップされたクローンから、3’端端読み配列に基づき、2万8千種類のクローン(遺伝子)を確保した。
  • それらの中から約1万6千クローンの配列を高精度で決定した。
  • 相同性サーチの結果、約3千の遺伝子が機能的に分類された。
  • 公開されているインディカゲノムcontigとは約99%が高精度でヒットした。
  • 既に公開されている染色体1番の配列と照合させた結果、ほぼまんべんなく、現時点で得られている端読み配列はヒットした(図1)。
  • データをデータベース化し、論文受理次第、配列、アノーテーション情報の公開を行う。クローン配布体制が整備され次第、クローン配布も行う。
  • カテゴリ 栽培条件 データベース

    こんにちは!お手伝いします。

    メッセージを送信する

    こんにちは!お手伝いします。

    リサちゃんに問い合わせる