名古屋コーチンのDNA識別方法

タイトル 名古屋コーチンのDNA識別方法
担当機関 (独)農業生物資源研究所
研究期間 2005~2005
研究担当者 高橋秀彰
峰澤満
中村明弘*
野田賢治*
木野勝敏*(*愛知県農業総合試験場)
発行年度 2005
要約 マイクロサテライトマーカーを用いた名古屋コーチンのDNA識別方法を開発した。本法によって、名古屋コーチンをブロイラーや他の純粋種と識別できる。
キーワード
鶏、名古屋種、マイクロサテライトマーカー、トレーサビリティ
背景・ねらい 近年、消費者の畜産物に対する安全・安心・高品質への関心が高まり、地域特産鶏の需要が高まっている。なかでも、「名古屋コーチン」は著名であり、全国的に普及・定着している。しかしながら、供給量の増加につれて、流通過程での名古屋コーチン鶏肉以外の混入や偽りの可能性が懸念されるようになり、消費者のみならず生産者からも、名古屋コーチンの科学的検証システムの開発が求められていた。そこで我々は、愛知県農業総合試験場と共同で名古屋コーチンのDNA識別手法の開発を行った。
成果の内容・特徴
  1. 5つのマイクロサテライトマーカーをPCRで特異的に増幅させ、DNA断片の長さの違いを検出した時、本物の名古屋コーチンでなければ、名古屋コーチンにはない遺伝子型が検出されることを利用した、名古屋コーチンの識別方法である。
  2. コマーシャル鶏「名古屋コーチン」は、愛知県農業総合試験場の原種鶏4系統の交配によって作出される。原種鶏4系統では、5マーカーを高橋らの方法(2005)にしたがってPCR増幅し、キャピラリー電気泳動を行った時、1つの対立遺伝子しか検出されない(表1)。
  3. 5マーカーの調査による期待される識別率は、ほぼ100%である。5マーカー全てにおいて、名古屋コーチンの遺伝子型を示すブロイラーや純粋種個体は、調査個体の中には存在せず、本法の有効性が確認された(表2)。
  4. 「名古屋コーチン」が、愛知県農業総合試験場の原種鶏を基に生産される限り、本法によって、「名古屋コーチン」を「名古屋コーチンではない」と間違って判定することはない。
成果の活用面・留意点 本法は、ブランド鶏肉のDNA識別を初めて可能にした。本法によって、名古屋コーチン鶏肉を証明できるため、「名古屋コーチン」のブランド力強化が図られる。
カテゴリ

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる