タイトル | 主要貯蔵タンパク質がないダイズ系統 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター |
研究期間 | 1997~2002 |
研究担当者 |
羽鹿牧太 喜多村啓介 高橋将一 小松邦彦 松永亮一 植松芳彦 石本政男 柏葉晃一 矢ヶ崎和弘 |
発行年度 | 2003 |
要約 | ダイズ子実中の主要貯蔵タンパク質であるβ-コングリシニン(7S)とグリシニン(11S)の全てのサブユニットを欠失させたダイズ系統を作出した。本系統は生育異常を示さず、子実生産が可能で、その子実中には高濃度の遊離アミノ酸が蓄積する。 |
キーワード | ダイズ、貯蔵タンパク質、β-コングリシニン、グリシニン、遊離アミノ酸 |
背景・ねらい | ダイズ子実中の主要貯蔵タンパク質であるβ-コングリシニン(7S)とグリシニン(11S)は子実全タンパク質の約70%を占めており、この両成分の性質がダイズの加工適性ならびに栄養性に大きく影響していることから、ダイズ貯蔵タンパク質の特性を改良するにはβ-コングリシニンならびにグリシニン含量を変化させることが有効である。 このため、両タンパク質のサブユニットの全て、あるいは一部を遺伝的に欠失もしくは低減したダイズを作出する。 |
成果の内容・特徴 | 1. β-コングリシンの全サブユニットが欠失した系統QY2(九州沖縄農研育成)とグリシニンの全サブユニットが欠失した系統EnB1(作物研育成)との交雑後代のF2種子からβ-コングリシニンおよびグリシニンの全サブユニットを欠失する系統(以下、QF2と呼ぶ)を作出できる(図1、図2)。 2. QF2系統は生育異常を示さず、子実生産が可能である(表1)。 3. QF2系統の子実は高濃度の遊離アミノ酸を蓄積し、特にアルギニンを普通ダイズに比べ8倍以上蓄積する(図3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. QF2系統を交配親とすることでサブユニット構成の異なる研究素材を作出できる。 2. 子実中の遊離アミノ酸の蓄積機構の解明するため、QF2系統を研究素材として利用する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 加工適性 大豆 |