タイトル | 散在性反復配列を用いた飼料中動物由来DNAの検出 |
---|---|
担当機関 | 家畜生産管理部 |
研究期間 | 2002~2004 |
研究担当者 |
永西 修 川島知之 田島 清 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 飼料中に存在する動物由来DNAを検出するために、散在性反復配列であるSINEおよびLINEの塩基配列を用いてPCRプライマーを作成した。本方法では飼料中に0.01%肉骨粉が混入した場合でも検出が可能である。 |
キーワード | 散在性反復配列、肉骨粉、飼料利用、乳牛、肉用牛 |
背景・ねらい | 肉骨粉は牛海綿状脳症の原因として強く疑われており、飼料の安全性を確保するためには、混入した動物性飼料の検出法の確立が必要である。PCR法による動物由来DNAの検出は、従来ミトコンドリアDNAを指標にすることが多かった。本方法では検出感度の向上を図るために、ゲノム中の散在性反復配列を指標に検出プライマーを設計し、その特異性と検出感度の検討を行う。 |
成果の内容・特徴 | 1. 散在性反復配列を標的に反芻動物、ブタ、ニワトリを検出するプライマーを作成(表1)。 2. 作成したプライマーの特異性は、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、イノシシ、ニワトリ、ウズラのDNAを用いて確認できる(表2)。 3. Art2プライマーを用いることで、ウシ、ヤギ、ヒツジを同時に検出することができる。 4. 畜産草地研究所で使用している乳牛用飼料に市販の肉骨粉を混合した場合、反芻動物特異プライマーでは0.001%、ブタとニワトリでは0.01%で検出されたことから、飼料中に肉骨粉が0.01%混入した場合で確実に検出が可能である(図1)。また、魚粉中に含まれる動物由来DNAも検出できる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 製造副産物に含まれる動物性飼料の検出や動物種の鑑別に用いることができる。 2. LAMP法などPCR装置を用いない方法での応用が可能である。 3. 高感度での検出が可能であるが、実験作業中の汚染に気を付ける必要がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 鶏 肉牛 乳牛 羊 豚 山羊 |