タイトル | 耐倒伏性、収量性に優れるイタリアンライグラス早生新品種「はたあおば」 |
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担当機関 | 茨城県畜産センター |
研究期間 | 1992~2002 |
研究担当者 |
矢萩久嗣 上山泰史 津田公男 深沢芳隆 大浦俊彦 寺沼 昇 真鍋幸子 井上雅美 羽成 勤 御幡 寿 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 耐倒伏性に優れ多収な早生イタリアンライグラス新品種「はたあおば」を育成した。耐倒伏性は強の「ニオウダチ」と同等で、「ワセアオバ」、「タチワセ」より強い。適地における1番草平均収量は「ニオウダチ」に比べて12%多い。 |
キーワード | 育種、イタリアンライグラス、早生、耐倒伏性、多収 |
背景・ねらい | ロールベール体系が普及し収穫体系が大規模化した飼料生産現場では、耐倒伏性および収量性共に優れた品種が求められている。耐倒伏性が強い「ニオウダチ」は収量が低く、多収な品種は耐倒伏性が不十分であり、両者を兼ね備えた品種を育成する必要がある。 |
成果の内容・特徴 | 1.耐倒伏性に優れ、収量性にも優れる早生2倍体品種を育成した。2.出穂始日は「ニオウダチ」、「ワセアオバ」と同程度であり、「タチワセ」より1日遅い(表3)。3.適地における乾物収量の「ニオウダチ」比は1番草で112%、2番草までの合計収量で108%と多収であり、「ワセアオバ」および「タチワセ」と同程度である(表1、表2)。4.耐倒伏性は「ニオウダチ」と同等であり、「ワセアオバ」および「タチワセ」より強い(表3)。5.草丈は「ニオウダチ」と同程度で「ワセアオバ」より低い(表3)。6.耐雪性は、”弱”である(表3)。7.冠さび病抵抗性は”中”である(表3)。8.採種量は「ニオウダチ」、「ワセアオバ」と同程度かやや多い(表3)。 9.春播性は「ニオウダチ」より高く、「ワセアオバ」と同等であり「タチワセ」より低い(表3)。10.粗蛋白質、乾物分解率、ADFは「ニオウダチ」および「ワセアオバ」と差がない(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1.東北南部から関東東海および中国、四国までの積雪の少ない地域(およその目安は根雪期間40日程度まで)に適する。普及見込み面積は約3,000haである。2.いもち病抵抗性は弱いので早播はさける。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | 育種 イタリアンライグラス いもち病 新品種 大規模化 抵抗性 品種 |