「畜草1号」による良質な稲わらサイレージの調製

タイトル 「畜草1号」による良質な稲わらサイレージの調製
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所
研究期間 2003~2005
研究担当者 吉田宣夫(埼玉県農林総合研究センター)
山井英喜(埼玉県農林総合研究センター)
徐 春城
村井 勝
蔡 義民
発行年度 2003
要約 乳酸菌「畜草1号」製剤を活用した稲わらロールベールサイレージでは、pH値、酪酸およびアンモニア態窒素含量が低下し、乳酸含量が高まり、高品質で調製される。長期貯蔵しても、その品質が良質に保持される。
キーワード 乳酸菌、畜草1号、稲わら、サイレージ、飼料利用
背景・ねらい  稲わらは牛の大切な飼料資源であるが、国産稲わらの約7割がすき込み・焼却処理されている。この稲ワラの利用が進まない理由の一つとして、秋季の不安定天候により稲わらを十分に乾かすことができないため、長期貯蔵もできないことが挙げられる。この低利用資源を有効に利用することは、良質な調製と長期的な保存の技術開発は極めて重要なポイントである。
 そこで、稲発酵粗飼料調製用乳酸菌「畜草1号」製剤を活用した稲わらロールベールサイレージの調製・貯蔵法を検討する。
成果の内容・特徴 1.
モミを収穫した直後の生稲わら(食用稲品種:コシヒカリ)を供試し、乳酸菌「畜草1号」を原物1トン当たり5g添加し、市販ロールベーラとベールラッパで梱包及びラッピング作業を行う。
2.
収穫直後の生稲わらでは微生物の菌種構成は飼料イネと同様に好気性細菌などの不良微生物が多く、トウモロコシと比べて乳酸菌が少ない(図1)。材料の水分が65%、サッカーロース、グルコースおよびフルクトースなどの糖含量が乾物中3%(図2)である。
3.
貯蔵8ヶ月後の無処理ロールベールサイレージでは、乳酸含量が少なく、pHが高く、糸状菌の増殖が認められるが、畜草1号を添加したロールベールサイレージではpH値、酪酸およびアンモニア態窒素含量が低下し、乳酸含量が高まり、市販菌剤と比べて有意差が認められる。また、長期貯蔵しても、その品質が良質に保持される(表1)。
成果の活用面・留意点 1.
高品質で長期保存に優れた生稲わらのサイレージ調製に活用される。
2.
「畜草1号」製剤の添加効果を確保するため、稲わらの水分含量は40%までとし、それ以下に予乾しすぎないように留意する。
図表1 226845-1.gif
図表2 226845-2.gif
カテゴリ 長期保存・貯蔵 とうもろこし 品種

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