タイトル | ペパーミント給与は去勢牛のルーメン液pH、アンモニア態窒素濃度を下げプロトゾア数を減少させる |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所 |
研究期間 | 1998~2000 |
研究担当者 |
エルデンバヤル 安藤貞 塩谷繁 細田謙次 松山裕城 西田武弘 石田元彦 朴雄烈 |
発行年度 | 2003 |
要約 | 去勢牛に対する飼料乾物当たり2.9%のペパーミント給与は、飼料の消化率およびルーメン液のVFAモル比に影響を及ぼさず、ルーメン液のpH、アンモニア態窒素濃度を低下させプロトゾア数を減少させるが窒素蓄積量は低下する。 |
キーワード | ウシ、ルーメン液pH、アンモニア態窒素、プロトゾア、ペパーミント、飼料利用 |
背景・ねらい | 現在、酪農家段階においてハーブ牛乳の生産が行われているが、抗菌性を持つハーブの給与がルーメン内微生物に及ぼす影響については明らかとなっていない。そこで、ハーブの一種であるペパーミントの給与がルーメン液pH、アンモニア態窒素濃度、ルーメン内プロトゾア数に及ぼす影響について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 去勢牛に対して抗菌性のあるペパーミントを飼料乾物当たり2.9%の割合で給与しても、飼料の消化率は変わらない(表1)。また、第一胃内液のVFAモル比も変化しない(表2)。 2. ペパーミントの給与によって、Entodinium属、Isotoricha属、Diplodinium属の各プロトゾア数および総プロトゾア数が低下する(表2)。 3. ペパーミントの給与によって、ルーメン内のpH、アンモニア態窒素濃度が有意に低下する(表2)。しかし、ペパーミントの給与によって、尿中への窒素排泄割合が増加するため窒素の蓄積割合は少なくなる(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. ハーブ牛乳生産のためのペパーミント給与牛のルーメン性状把握に活用できる。 2. ペパーミントの給与割合が2.9%以下では消化率等に影響がみられないが、それ以上になると飼料の消化率が低下する可能性がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 乳牛 |