タイトル | 分娩前8週間の妊娠牛の子宮動脈血流量は横臥時に増加する |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
細田謙次 松山裕城 西田武弘 石田元彦(中央農研) |
発行年度 | 2004 |
要約 | ホルスタイン種の経産妊娠牛7頭の分娩前8週間(妊娠226、248および269日)における妊娠子宮角側血流量の平均値は、佇立および横臥時でそれぞれ8.0と8.8L/分、9.9と11.1L/分と8.2と9.7L/分であり、いずれも横臥時の方が有意に高い。 |
キーワード | 妊娠牛、子宮動脈血流量、横臥、ウシ、家畜栄養 |
背景・ねらい | 妊娠子宮への酸素および養分供給量は、子宮動脈の血流量によって大きく影響される。子宮動脈への超音波血流量センサーを簡易に装着する手法は、すでに開発されている。また、横臥時には乳腺を流れる血流量が増加するとの報告がある。そこで、この手法を用いて、横臥行動によって分娩前8週間の妊娠牛の子宮動脈血流量が変動するかどうかを観察した。 |
成果の内容・特徴 | 1. ホルスタイン種の経産妊娠牛7頭(平均産次3、体重647kg、同種人工授精)に対して、妊娠217日目に、草地試験場動物実験指針に従って片側または両側子宮動脈へ超音波血流計プローブを装着した。妊娠約226、248および269日に、血流量の測定および佇立-横臥状況を5分ごとに23時間記録した。 2. 妊娠226日、248日および269日における妊娠子宮角側血流量の平均値は、佇立および横臥時でそれぞれ8.0と8.8L/分、9.9と11.1L/分、8.2と9.7L/分であり、いずれも横臥時の方が有意に高い。 3. 非妊娠子宮角側血流量の平均値は、佇立および横臥時でそれぞれ2.0と2.2L/分、2.4と2.7L/分、3.1と3.5L/分であり、いずれも有意な差は認められない。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 分娩前8週間の妊娠牛の横臥時間を長くするような管理を行うと、胎児への養分分配量が増大するものといえる。 2. 横臥時間が胎子の生時体重にまで影響するかどうかは未解明である。 |
図表1 | |
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