タイトル |
桑農林1~9号の栽培特性 |
担当機関 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所 |
研究期間 |
1988~1992 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1993 |
要約 |
桑農林1~9号の栽培特性を植付3~5年目まで調査した結果、「ゆきしらず」を除く品種は多収で、「ゆきしらず」、「しんけんもち」及び「あおばねずみ」以外は秋季の葉の硬化が遅く、収穫回数の増加が可能であり、多植にも適することが明らかになった。
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キーワード |
桑農林1~9号、栽培特性、多植
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背景・ねらい |
桑品種は、栽培技術と相まって広範囲の地域に栽培可能であることが知られており、農林番号のついた桑品種のなかでも、指定地域を越えて好成績を収めている品種がある。しかし、指定地域外での栽培においては形質の低下や病虫災害の発生等が懸念される。そこで、桑農林1~9号について、異なった栽植密度の下で栽培し、枝条伸長、病虫災害及び収量などを調査し、これら品種の栽培特性を解明した。
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成果の内容・特徴 |
桑農林1~9号を茨城県つくば市において栽培し、以下の結果を得た。- 新品種の脱苞は早く、枝条の先枯長は、「あおばねずみ」及び「しんけんもち」を除いて、比較的短かった。
- 温暖地・暖地向品種は、萎縮病に比較的抵抗性があり、縮葉細菌病にも抵抗性を示した。
- 「ゆきしらず」、「しんけんもち」及び「あおばねずみ」以外の品種は、秋季の硬化が遅かった。
- 桑の収量は、「ゆきしらず」以外の品種は比較的多収で、特に、「しんけんもち」及び「おおゆたか」は多植によって増収した。
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成果の活用面・留意点 |
桑農林1~9号は、比較的多収を示し、栽植密植度を高めることにより収量を増加させることができる。さらに、温暖地・暖地向の品種は秋季の葉の硬化が遅く、萎縮病及び縮葉細菌病に対して「一ノ瀬」より抵抗性があることから、多回育への対応が可能である。留意点としては、積雪地・寒冷地向の新品種は、萎縮病の発生が懸念される地域での栽培はさける必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
萎縮病
桑
栽培技術
新品種
抵抗性
品種
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