カイコのcDNAクローンのRFLPを用いた連関検索

タイトル カイコのcDNAクローンのRFLPを用いた連関検索
担当機関 遺伝育種部遺伝素材研究室
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 カタログ化したカイコのcDNAクローンと個体別に調製したDNAを用いて、非アイソトープ系連関検索を行った。その結果、2 クローンづつが連関した8の連関群と、個々の独立した連関群を示す11クローンとなり、合わせて19の染色体に対応するクローンとなった。また、九州大学保存系統p50と日02号がRFLP検索に用いる系統として適していることが判明した。
背景・ねらい カイコの効率的なRFLP連鎖解析システムを構築するため、胚からのcDNAライブラリーより調製したプローブを用いて連関検索と塩基配列の解析を行う。
成果の内容・特徴
  1. 胚発生3日のmRNAより作成した。cDNAライブラリーより、無作為に抽出したファージDNAを調製し、インサートサイズが500bp以上のものをプラスミッドpGEM3Zfにサブクローニングして、プローブとした。
  2. このクローンを用いてサザーン法で連鎖地図作成用系統を検討したところ、九州大学保存のp50と当研究所の育種素材化研究室保存の日02号が個体間の差異が無く、系統間差異が認められたことからRFLP検索に用いる系統として適していると判断した。
  3. 両系統を用いてプローブのRFLPの検索と連関検索を行った結果、60個のクローンの60%でRFLPでの差異が認められた。そこで、これらのクローンを用いて検定交雑により連関検索を行ったところ、8つの連関したクローンと11の独立したクローンとなった。
  4. これらのクローンの塩基配列を解析したところ、その半数は未知の遺伝子であり、3つがリボソーマル遺伝子と、4つがheat shock protein遺伝子と類似であった。さらにサザーン法で明確なバンドを示さなかったものは、repetitious sequenceであるBm1、BmC1に類似していた。
[具体的データ]
成果の活用面・留意点 簡便な個体別DNA調整法により調整したDNAを用いた非アイソトープ系でのサザーン法が確立され連鎖解析マッピングが可能となった。
染色体がDNAにより識別可能となり、QTL、ETLなど経済形質に関わる遺伝子も単離可能となった。
図表1 227307-1.gif
カテゴリ 育種 カイコ

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