タイトル |
雄ワモンゴキブリ中大脳における神経活動の特性 |
担当機関 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所 |
研究期間 |
1996~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
触角神経の電気刺激で、大糸球体と小糸球体領域において脱分極反応に続き、過分極反応が生じることが光学計測により明らかになった。薬理学的実験の結果、脱分極反応は前シナプス反応と後シナプス反応からなり、過分極反応はGABA作働性シナプスによる反応であることが分かった。
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背景・ねらい |
中大脳の触角葉は、昆虫の一次嗅覚系中枢である。触覚の感覚毛で受容された情報は感覚ニューロンを経て触角葉の糸球体に伝えられる。これまで、雄タバコスズメガにおける、雌の性フェロモンの嗅覚情報処理経路は細胞内記録法により明らかにされてきた。また、ワモンゴキブリにおいて、大糸球体と小糸球体にGABA作働性シナプスの存在が免疫細胞化学的手法により明らかにされている。しかし、それらの研究は情報処理のある一部分に注目しているにすぎず、脳内の多数の細胞相互間でいかに情報処理がなされているかについて理解することは困難である。そこで、膜電位感受性色素を用いた光学的計測法と薬理学的手法の併用により脳内での神経活動の経時的、空間的パターンを解析する。
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図表1 |
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カテゴリ |
性フェロモン
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