タイトル |
普通植向き桑系統「本88−35」及び「本88−48」 |
担当機関 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所 |
研究期間 |
1996~2001 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
「一ノ瀬」に桑育成系統「本65-87」及び「No.3001」を交雑し、桑系統「本88-35」及び「本88-48」を選出した。いずれも多収性を有するが、やや展開する姿勢を示すことから、普通植栽培に適するものと考えられる。
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背景・ねらい |
近年、密植桑園が普及しつつあり、桑の育種も密植適性に主眼を置いてすすめられている。しかし、機械化が困難な山間傾斜地の桑園を利用している中~小規模の養蚕農家の割合は現在でも少なくない。したがって、従来から求められてきた多収性、高飼料価値、病虫害抵抗性などの一般的な優良特性を備えた普通植桑園に適する桑品種の育成も引き続き重要な課題である。そこで、昭和63年に「一ノ瀬」と「一ノ瀬」×「清国野桑」の育成系統「本65-87」及び「清国野桑」×「司桑」の育成系統「No.3001」の交雑を行い、得られた実生を平成元~4年に個体選抜、平成6~8年には系統選抜に供試する。
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成果の内容・特徴 |
- 「本88-35」の春の発芽は「しんいちのせ」と大差ないが、新梢の生育は良好である。「本88-48」は発芽はやや遅く、新梢の生育は「しんいちのせ」なみである(表1)。
- 「本88-35」の夏切後の枝条数は「しんいちのせ」よりやや少ないが、伸長では上回り、揃いは良好である。節間は短い。夏蚕期中間伐採後の再発枝の揃いはやや劣る。「本88-48」は枝条数、枝条長、節間長とも「しんいちのせ」なみである。夏蚕期中間伐採後の再発枝条数はやや多い。両系統ともやや展開する姿勢を示すが、耐倒伏性には問題ないものとみられる(表2)。
- 両系統とも光沢のある4裂葉を着生し、特に「本88-35」は「一ノ瀬」に類似した葉の形態を示す。縮葉細菌病の発生は両系統とも「しんいちのせ」なみで少ない。
- 年間の収量は「しんいちのせ」と比較して両系統とも10%程度多い。夏切・春切いずれでも「本88-35」は1回目の収量が、「本88-48」では2回目の収量が多い傾向にある(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
「本88-35」は群馬県、「本88-48」は群馬県及び岩手県において平成10年度から桑系統適応性検定試験に供試する予定である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
育種
カイコ
機械化
桑
傾斜地
多収性
抵抗性
品種
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