タイトル |
ユリ咲きチュ−リップ新品種‘夢紫’(ゆめむらさき)の育成 |
担当機関 |
富山県農業技術センタ- |
研究期間 |
1994~1995 |
研究担当者 |
浦島修
辻俊明
田屋美作絵
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発行年度 |
1995 |
要約 |
チューリップのユリ咲き品種を育成し、‘夢紫'(チューリップ農林20号)として登録した。花色が濃赤紫色の大輪で、茎長・葉長が長く草姿全体が大型で、促成適応性もあることから、花壇植え及び切り花生産に適する。促成適応性、花壇、切り花
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キーワード |
チューリップ、ユリ咲きし、‘夢紫'、(チューリップ農林20号)、濃赤紫色、促成適応性、花壇、切り花
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背景・ねらい |
ユリ咲きのチュ-リップ品種の中で、数少ない紫色の花色で花壇・切り花栽培の両面に 適する品種を育成する。
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成果の内容・特徴 |
- 育成経過
昭和48年、花色が鮮濃紫色で促成適応性のある‘デメ-タ-’を種子親、細長く尖った 花弁をもつTulipa acuminataを花粉親とした種間交雑によって得られた実生栄養系の中か ら選抜した。平成4年から平成6年までの3年間、系統適応性検定試験に供した結果、優 良と判定された。
- 特性の概要
1)露地での開花期は4月下旬、花は濃赤紫色のユリ咲き・大輪で草丈が高く、草姿全体 が大型であることから、花壇植え及び切り花生産の両面に適する。(表1) 2)12月出し促成栽培において、花飛び株の発生は少なく開花率が高いので、安定して開 花させることができ、ユリ咲きのボリュ-ム感ある切り花が生産できる。(表2) 3)主球の肥大性、分球性ともによく、安定した球根生産ができる。(表3)
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成果の活用面・留意点 |
- 球根生産では日本海側一帯のチュ-リップ球根生産地全域、促成栽培ではチュ-リッ
プ切り花生産地全域にそれぞれ適する。
- 露地開花の際、花弁数が4~5枚の株や花弁に亀裂の入る株が生ずる場合がある。奇
形株の抜き取りを厳重に行い、球根を貯蔵する際の温度は概ね25℃前後を目安に管理する。
- 球根生産する際は、球根肥大が旺盛であるため、ほ場裂皮が多くなる傾向があるので、
5月中旬以降の球根肥大期における土壌水分をpF2.0~2.3に維持する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
新品種
チューリップ
品種
ゆり
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