タイトル |
米国におけるコンティンジェント評価法(CVM)の制度的展開 |
担当機関 |
農業総合研究所 |
研究期間 |
1998~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
環境便益の評価手法として注目されているCVMが、米国において甚大な環境被害をもたらした2大事故とそれを契機に制定された法律及びその損害賠償評価規則によって、社会的制度的に認知された手法となっていく過程を明らかにした。
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背景・ねらい |
我が国では農業の公益的機能評価の一手法としてコンティンジェント評価法(以下、CVM )が用いられているが、米国ではCVMは単なに環境便益を試算する手法に止まらず、自然 資源被害の損害賠償評価にまで使用されている。そこで、CVMの制度的認知が進んでいる 米国においてその社会的・制度的背景を明らかにすることにより、我が国における環境便益 評価の今後を展望し、行政的利用の可能性を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 米国における自然資源被害の評価は、2大環境被害(ラブ・カナル事件による住民の健康被害
とバルディーズ号座礁事故によるアラスカ湾の原油汚染)をそれぞれ契機として制定された2 つの法律、つまり包括的環境対処・補償・責任法(通称スパーファンド法)による自然資源損 害賠償B規則と油濁法によるに損害賠償評価規則に基いている。他方、それらの評価規則の妥 当性が争われたオハイオ裁判とCVMのガイドラインを作成したノーベル経済学者らによる パネルでは、適切な手続きに従えば、CVMは損害賠償額査定に対して信頼できる評価額を 与えうるという判断が下された。また、バルディーズ号の損害賠償額 (10.25億ドル) の和解金額の決定にあたってはCVMによる評価額が重大な影響を及ぼした。
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現在もなお、より妥当なCVM推計額を得るため規則(ガイドライン)の作成が進行中であり、 最新の研究成果はそのガイドラインに反映されるとともに、そのガイドラインに従った調査も また必要になっている。
- CVM推計額は、単なる環境便益の試算を超えて、社会的・制度的に適応されうること、そし
て、そのためには法制度の整備が不可欠であることが明らかになった。 (図1)。
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成果の活用面・留意点 |
CVMを政策に適用する妥当性に関して一つの根拠を与える。
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図表1 |
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カテゴリ |
評価法
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