中国四国の地域特性を反映した農林業公社の機能と問題点

タイトル 中国四国の地域特性を反映した農林業公社の機能と問題点
担当機関 四国農業試験場
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約 中国四国の中山間地域では、農林地の保全・管理と新たな担い手の育成を主要な目的とした農林業公社が和多く設立されているが、運営改善のためには作業効率の向上や特産品の開発・販路拡大に向けた支援方策が必要である。
背景・ねらい  中国四国では、最近、数多くの農林業公社が設立されているが、これらの地域農林業振興に果たす役割や課題を明らかにすることが必要となっている。そこで、農林業公社の地域特性や運営状況、今後の課題について検討を行った。
成果の内容・特徴
  1.  中国四国には、表に示すように数多くの農林業公社があるが、そのほとんどは過疎化・高齢化と耕作放棄問題が深刻化する中山間地域において設立されている。

  2.  このうち、中国中山間地域では、水田の保全・管理のための作業受託を中心とする「農業公社」が多いのに対して、中国中山間地域では、人工林率の高さ(四国63%、中国40%)を反映した「林業会社」や、地域産業の振興を担う「むらづくり公社」の設立が先行している。
  3.  以上のような農林業公社の設立状況は、中国中山間地域が「盆地型」であるのに対して、四国中山間地域は「峡谷型」であるという地域特性を反映している。この点は、水田率(中国76%、四国51%)や水田整備率(中国42%、四国22%)の違い、さらには中国が米(35%)と畜産(35%)で粗生産額の7割を占めるのに対して、四国は野菜(29%)と果実(22%)、畜産(23%)が中心であるという作物構成の違いにも現れている。
  4.  問題点として、作業受委託を中心とする公社では、農業公社・林業会社とも、農林地基盤の劣悪性に制約されて作業の効率性が劣り、現在の所は、赤字運営を余儀なくされているものがほとんどを占めている。これら作業の効率性確保のためには、町村による基盤整備や農林道整備事業との連動が不可欠であるとともに、事業の多角化も必要となる。
  5.  また、地域農林業の振興や新たな担い手の育成・確保のため、新作物の導入や特産品開発を目指す「むらづくり公社」も多いが、事業規模が未だ小さく、収益事業と て自立可能となっているものは少ない。特産品開発や販路拡大に対する支援が必要である。
  6.  今後の課題として、設立後間もない公社が多く、今後設立を予定している自治体も多いが、5年程度の活動の後に、改めて収益事業と公益事業とを仕分け、支援方策について再検討することが、公社の運営改善上も重要となる。
成果の活用面・留意点  中山間地域における農林業公社の環境把握と再編方策の策定に際して、参考となる。
図表1 228577-1.gif
カテゴリ 水田 中山間地域 肉牛

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