| タイトル |
ライブマルチ資材としてのヘアリーベッチの利用とその評価 |
| 担当機関 |
四国農業試験場 |
| 研究期間 |
1998~1999 |
| 研究担当者 |
吉田正則(四国農試)
藤原伸介
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| 発行年度 |
1998 |
| 要約 |
ヘアリーベッチのライブマルチは雑草防除面だけでなく、夏場の地温上昇の抑制、土壌の膨軟化、保水性や排水性の向上など土壌の物理性改善にも効果がある。畑作物13品目についてヘアリーベッチのライブマルチ資材としての適性を評価した。
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| 背景・ねらい |
除草剤やフィルムマルチはこれまで我が国の雑草防除に欠かせない農業資材として広く普及してきた。しかし、農薬の残留性や使用済み合成マルチ資材の廃棄処理が近年大きな社会問題に発展しており、これらの代替資材の開発が目下の緊急課題となっている。本研究は、雑草抑制力に優れるヘアリーベッチ(以下ベッチ)をライブマルチ資材として活用することにより、化学資材に依存しない安全で省力的な栽培技術の確立を目的とする。
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| 成果の内容・特徴 |
- 幅
1mの平畝の両肩に、10月中~下旬ベッチをすじ播き( 20~ 30g/10m )する。翌春、ベッチの茎葉を畝にかき上げ踏圧して畝を整備する。畝中央を掘り有機肥料を投入する。苗の移植あるいは播種を行い、無農薬で作物を栽培する。
- ベッチマルチ区は除草区に比べ土壌水分含率が高く維持され保水性が向上する(図1)。
- 日中の地温が除草区に比べ低く推移するため、夏場の高温障害が回避できる(図2)。
- ベッチ根の進入や小動物数の増加により土壌硬度が低下し土が膨軟化する(図3 a )。また、土壌の透水性が高まり排水が良くなる(図3 b)。
- ベッチマルチ区では
7月上旬までほとんど雑草管理の必要がなく、草が生えても土が軟らかいため抜きやすく管理が楽になる。 - 以上、ベッチによるライブマルチは雑草防除のみならず土壌物理性改善効果を持ち、カンコンサイやツルムラサキのような虫害を受けにくい夏野菜、ショウガやサツマイモのように地下部を利用する作物などに対しては特に効果的(表1)で、中山間における環境保全型的な有機栽培技術として利用できる。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 踏圧後もベッチ茎葉が進展してくるため、作物によっては絡みつき防止作業が必要。
- 収穫期の遅い作物には、ベッチが枯死分解後に雑草が生えてくるため敷き草を追加。
- 葉菜類には虫害が発生しやすく、また作物によっては生理障害を起こすものもある。今後他の作物についても適用性の検討が必要。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
有機栽培
土づくり
肥料
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栽培技術
雑草
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