乗用田植機の効率的作業のための傾斜地不整形区画の面積・曲折角の指標

タイトル 乗用田植機の効率的作業のための傾斜地不整形区画の面積・曲折角の指標
担当機関 四国農業試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者 井上久義
細川雅敏
内田晴夫
発行年度 1999
要約  不整形区画における乗用田植機の作業時間は、同一面積を持つ整形区画の作業時間から推定できる。また、傾斜地におけるほ場整備の際の不整形区画の適正面積、曲折部の許容曲折角の指標は、10~20a、150~210°程度である。
背景・ねらい
傾斜地にあっては、まちなおし整備(既存の畦畔を活用しつつ複数のほ場を1枚にまとめ区画拡大を図る)による区画をはじめ、ほ場整備後にあっても不整形な区画が多く存在する。一方、高齢化、農作業受委託の進展と相まって、当該地域においても乗用機械による農作業の軽労化、効率化が図られてきている。そこで、主要作業である田植えに注目し、まちなおしなどによる不整形区画に対し、乗用田植機の効率的作業を保証する面積及び長短辺曲折部の曲折角について指標を示す。
成果の内容・特徴
  1. 不整形区画における乗用4条田植機の総作業時間/10aは,区画形状,走行パターンが不定形であっても,当該不整形区画と同一面積を持つ整形区画をもとに推定が可能である。なお,その際の整形区画の長短辺長は,長辺=不整形区画の内側2点間最大距離,短辺=不整形区画面積/長辺とする(図1)。
  2. 従前が狭小な区画ほど,1枚にまとめることによる乗用4条田植機の総作業時間/10aの改善効果は大きい。しかし,拡大後の作業時間/10aの向上が顕著であるのは、15a前後までである。したがって、傾斜地のほ場整備においては,狭小な区画を優先に,10~20a程度に区画拡大を図ることが推奨される(図2)。
  3. 曲折部における乗用田植機(4,6条)のフロートによる土の押し出しによって発生する欠株などの不良株数は,曲折角150~210°までは少ない(図3)。したがって,不整形区画の許容曲折角は,150~210°程度が推奨される(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 行政部局等において、傾斜地におけるまちなおし整備等の区画面積・形状決定の際の指標の1つとして活用できる。
  2. 総作業時間は、植え付け、旋回、ほ場内移動時間から構成される。
  3. 適用可能な田植機は、乗用4、6条である。

図表1 228726-1.jpg
図表2 228726-2.jpg
図表3 228726-3.jpg
図表4 228726-4.jpg
カテゴリ 傾斜地 軽労化

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