タイトル |
ビニルトンネル固定用紐止め杭打ち機 |
担当機関 |
香川県農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
山浦浩二
十川和士
西村融典
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発行年度 |
1999 |
要約 |
開発機は、レタス等のトンネル栽培においてビニルを固定する紐止め杭を連続的に打ち込む管理機搭載型の作業機である。本機による杭打ち作業能率は1.38h/10aで、作業精度は手作業と同等であり、作業姿勢が改善できる。
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背景・ねらい |
暖地における冬どりレタスの栽培においては、冬季の低温を避けるため、トンネル栽培が必要である。トンネル掛けの最盛期は12月であるが、この時期は年内どりレタスの収穫等と作業が競合しやすく、荒天とあいまって適期作業が困難になっており、省力化が強く望まれている。このため、トンネル掛け作業の核となる全自動支柱打込み装置を先に開発したところであるが、これと体系利用できる小型軽量の紐止め杭打ち機を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 開発機は、油圧出力用パワーパッケージ、油圧シリンダ(直径20mm、ストローク400mm)、杭タンク(一度に70本の杭を投入可能)、油圧操作レバー等からなり、3~5kWの一輪管理機に搭載できる油圧駆動型打込み装置である(図1)。
- 対象とする杭は、長さ350~400mm、直径5.5mmの鉄製で、その一端は直径30mmの9の字型に曲げた杭であり、香川県下のレタス産地で使用されているものである(図1)。
- 油圧バルブのレバー操作(伸→縮→中立)は、ワンタッチペダル式に変換しており、作業者が管理機のハンドルを保持したまま杭を打ち込めるようにしていること、およびペダル操作に併せて杭の1本繰出しを自動化していることに特徴がある(図1)。
- 杭は既設支柱の設置脚部に2本に1本の割合で打ち込むが、作業者は管理機の前進・停止と杭打ちペダルの操作を反復することで作業を進める。
- 畝幅1.8m、打込みピッチ1.4mの場合における打込み本数は786本/10a、作業能率は1.38h/10aであり、手作業に比べてやや上回る程度であるが作業精度は良好で作業姿勢が改善できる(表1、2)。
表3 杭打込み作業能率
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成果の活用面・留意点 |
- 作業機後部は尾輪よりもL字型の抵抗棒が機体の安定化に有効である。
- 女性が利用できるよう、一層の軽量化と機体全体のバランスの確保が必要である。
- 使用する杭は上記形状のものに限定される。また、自動繰出しの観点から3mmを超える曲がりや錆は除去しておく必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
省力化
レタス
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