タイトル |
積替え機能を有する直装式タマネギ拾上機 |
担当機関 |
香川県農業試験場 |
研究期間 |
2000~2001 |
研究担当者 |
山浦浩二
十川和士
西村融典
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発行年度 |
2000 |
要約 |
本機は、畝上で地干列にしたタマネギを拾い上げてコンテナに収納すると同時に、運搬車等の荷台に一括して積み替えできるトラクタ直装式の拾上機である。本機によれば、拾上・ほ場外搬出作業が省力かつ高能率に行える。
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背景・ねらい |
近年、タマネギ栽培において小区画ほ場向けの歩行型収穫機が開発され普及が進みつつある。しかし、掘取った後の拾上・ほ場外搬出については有効な作業機がなく、高齢化が進む生産者の負担となっている。このため、タマネギを拾い上げると同時にほ場外搬出が効率よく行える拾上機を開発し、小区画ほ場におけるタマネギ収穫作業の省力化を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 本機は、拾上部、荷台部等からなるトラクタ直装式の拾上機である(図1)。
- 拾上部は、掘取・根葉切り後、畝上で地干列にしたタマネギを拾い上げ、後方の荷台に設置したコンテナに収納する。拾上作業幅は650mmである(表1)。
- 荷台部は、油圧による昇降機能(揚力350kg、揚程1,020mm)及びチルト機能(前後傾斜角15度)を有しており、コンテナに収納した約300kg分(20kg入小型コンテナの場合15ケース)のタマネギを一括して軽トラック、運搬車等の荷台に積み替えることができる。また、これらの操作はトラクタのオペレータが手元で行うことができる(表1、2)。
- 本機の作業精度は、拾上損失が約2%、損傷球率が約5%である。また、本機による拾上・ほ場外搬出の作業能率は2人組作業において3.25h/10aであり、慣行の人力体系に対し約1.6倍の能率である(表2、3)。
- 本機によれば、収穫作業における人力抱え運搬作業が省力化され、作業者の労働負担の軽減に有効である(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 小型コンテナを利用する場合は、作業中に空コンテナを補給する補助者と 同コンテナ設置用のパレットが必要である。
- タマネギの地干列幅は、拾上損失低減のため500mm以内とすることが望ましい。
- 本機を装着するトラクタは、重量バランス維持のため15kW以上のクラスとし、トラクタ前部には重量バランスを勘案したウエイトを装着する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
収穫機
省力化
たまねぎ
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