陸奥湾の漁場環境の推移

タイトル 陸奥湾の漁場環境の推移
担当機関 青森県水産総合研究センター
研究期間 2003~2003
研究担当者 今井美代子
発行年度 2004
背景・ねらい 陸奥湾は、閉鎖性が強く海水交換が行われにくい海域であるが、ホタテガイ養殖漁業を中心とした漁場利用が高度にすすんでいることから、漁場環境保全をはかり、またホタテガイの成育環境を維持するためにも、長期的に監視することが必要とされている。本調査は陸奥湾の漁場環境保全の基礎データを収集することを目的に1979年(昭和54年)から4年毎に実施しているものであり、今回の2003年調査は7回目になる。
成果の内容・特徴 本報告では、7回目調査結果からみた陸奥湾の漁場環境の現況と、調査開始からの傾向について、湾全体並びに調査地点毎に検討した結果をとりまとめた。
水質について、底層のDO、COD、栄養塩の推移を経年的にみると、横ばいから低下傾向となっており、湾全体の水質環境は、安定して推移していると言える。
底質について、IL、TS、COD、含泥率、フェオフィチンの推移は、ILで1991年に、またTSで1995年に突出した値がみられたものの、それらを除くと調査開始時からの数値は概ね横ばいで、湾全体では安定した底質環境を保ってきたといえる。またT-N、T-Pについても、過去のデータはそれぞれ1987年、1979年の一回ずつであるが、2003年の結果と比較すると、どちらもばらつきは同程度で、T-Nはやや低下、T-Pはやや上昇したが、T-Pの値も底質の有機的な汚染がうかがわれるレベルではなかった。
陸奥湾の底質環境は、調査開始時からほぼ安定して推移してきており、近年は沿岸部では清浄化の傾向もみられる。ただ調査地点によっては、環境の悪化も疑われる。
成果の活用面・留意点 特に底質からみて、環境の悪化が疑われる調査地点もみられることから、今後も長期的、定期的なモニタリングが必要である。また、調査結果の周知に努め、沿岸県民の環境保全意識を一層啓発していく必要がある。
図表1 229544-1.png
カテゴリ モニタリング

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