播磨灘で主に漁獲される小型エビ類(サルエビ、アカエビ)の生活史について

タイトル 播磨灘で主に漁獲される小型エビ類(サルエビ、アカエビ)の生活史について
担当機関 兵庫県立農林水産技術総合センター
研究期間 2000~2004
研究担当者 谷田圭亮
発行年度 2004
背景・ねらい 兵庫県の播磨灘海域における「その他のエビ類」(ほとんどがサルエビ、アカエビの小型エビ類で占められる)漁獲量は、1964年以降、年変動はあるもののおよそ1,000トン~1,500トンの間で推移しており(図1)、小型底曳き網の重要な漁獲対象種となっている。しかし、これまでに小型エビ類に関する生態的な調査・研究はほとんど行われておらず、このため、生活史に関する知見が乏しく、漁獲量の変動要因についても明らかとなっていない。
そこで、そりネットを用いた着底稚エビの分布調査や棒曳き網による親エビの成熟度調査などより、産卵から漁獲加入に至る生活史を明らかにし、小型エビ類資源の有効利用を図るための基礎資料を得る。
成果の内容・特徴 親エビの成熟度調査より、播磨灘北東部における小型エビ類の産卵期は、サルエビが5~9月、アカエビが7~9月であるが、いずれの種も特定の海域を産卵場所とせず、水深10~20mの広い海域で産卵していることがわかった。
また、そりネットによる着底稚エビの分布調査より、浮遊期幼生を経て着底するのは水深10m前後の浅海域であり、それより浅い海域での着底は少ないことがわかった。
着底後の稚エビは、成長に伴って水深の深い方向への移動がみられ、水深20m以深で小型エビ類の主な漁場が形成される(図2)。サルエビ、アカエビともに9月頃には新規漁獲加入群がみられるが、これは早生まれの当歳群であると考えられ、遅生まれ群は稚エビのまま越冬し、翌春以降、漁獲加入するものと考えられる。
成果の活用面・留意点 播磨灘において主に漁獲対象となっているサルエビ、アカエビの生活史がほぼ明らかとなったことにより、今後、小型エビ類の資源管理を推進するための基礎資料となる。
図表1 229558-1.png
図表2 229558-2.png
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