クラゲ対策網試験

タイトル クラゲ対策網試験
担当機関 鳥取県水産試験場
研究期間 2004~2004
研究担当者 海洋資源科 倉長亮二
発行年度 2004
背景・ねらい 日本海では,2002年及び2003年に大型クラゲの大量発生により,漁具の破網,漁船の転覆等漁業に多大な影響を受けた.このため,鳥取県では小型底引き網を対象に大型クラゲを排出しつつ,有用魚類を漁獲できる漁具の開発を行った.
成果の内容・特徴 漁具の形態は上部解放型とし,漁網内に設置した仕切網によりクラゲを誘導し,網上部を開放して廃棄する方法とした.
この仕切網方式は大型クラゲの大量発生時から漁業者自身も考案し試みているが,有用魚類も一緒に抜けてしまうため,使用出来なかった.そこで,本試験では模型実験により,仕切網の底と上の部分のみ網に縫いつけ,仕切網と漁網側面に隙間を作ることにより,遊泳力のある魚類をは袋網に入るようにした.また,上部の縫合部分は,さらに上に一カ所程度留めることにより,仕切網をとい状にし,クラゲが流れ易く且つ溜まりにくくした.(図1)
実際の漁具を用いた試験では有用魚類がどの程度排出されてしまうかを調査した.その結果,マダイ等の遊泳力のある魚は殆ど排出されることなく,袋網に入るが,比較的遊泳力の弱いサバフグ等は仕切網によって網から排出されることが判った.(図2)
成果の活用面・留意点
  • 大型クラゲが大量発生した時にクラゲを抜きつつ有用魚類を漁獲できる.
  • 同様の方法で他の引き網漁法にも導入可能.
  • 模型実験ではクラゲが排出されることは確認出来たが,今年度クラゲの大量発生が生じていないため,実際にクラゲがどの程度排除できるか不明であり,調査の必要がある.
図表1 229576-1.png
図表2 229576-2.png
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