水産生物データの高速クロス集計プログラムの開発

タイトル 水産生物データの高速クロス集計プログラムの開発
担当機関 独立行政法人水産総合研究センター西海区水産研究所
研究期間 2004~2004
研究担当者 栗原 健夫
発行年度 2004
背景・ねらい 水産研究の多くの場面で、対象生物の体長や個体数などの変数が魚種や季節などの項目の組み合わせごとに分類され、平均値などの統計値が行×列の形式で出力される(「クロス集計」)。しかし、既存のアプリケーションソフトでは、クロス集計の可能な統計値は平均値や分散などの一般的な値に限られており、水産生物の研究に必要な統計値は含まれていない。そこで、本プログラムでは、成長曲線のパラメータなど、水産生物研究に必須の統計値を集計できるようにした。
成果の内容・特徴
  1. プログラミング言語:Excel VBA
  2. 使用法:まず、表計算ソフト「エクセル」の各行に実験・観察条件と測定値とを入力する(図1)。つぎに、本プログラムを起動してこの入力値を読み込み、行・列項目、集計対象、集計方法を選ぶ(図2)。最後に、エクセルのシート上にクロス表を出力する(図3)。
  3. 集計できる変数の個数:1ないし2個。
    1. 1個の変数について集計できる値:変数を生物種それぞれの個体数とみなした統計値(例:シンプソンの多様度指数)や、特定種の一連の個体数とみなした統計値(例:森下の集中度指数)を集計できる(表1)。また、研究者が独自にエクセルの演算子や関数を組み合わせて、統計値を集計することも可能である。なお、平均値、合計値、中央値などの一般的な統計値も集計できる。
    2. 2個の変数について集計できる値:2変数を種それぞれの個体数とみなした統計値(例:ブレイカーティスの種組成類似度指数)や、一方を齢、他方を体サイズとみなした統計値(例:ベルタランフィの成長曲線の各パラメータ)を集計できる。また、上と同じく、研究者独自の統計値や一般的な統計値も集計できる。
  • 活用面:水産研究に欠かせない統計値をすばやくクロス集計したい場合に、本プログラムは有効である。とくに、多くの要因の組み合わさった実験観察データを、少ない労力でクロス集計したい状況(例:多魚種・多漁法を対象にした亜熱帯の水産資源研究)において、本プログラムは役立つ。
成果の活用面・留意点
  • 活用面:水産研究に欠かせない統計値をすばやくクロス集計したい場合に、本プログラムは有効である。とくに、多くの要因の組み合わさった実験観察データを、少ない労力でクロス集計したい状況(例:多魚種・多漁法を対象にした亜熱帯の水産資源研究)において、本プログラムは役立つ。
  • 留意点:今後、本プログラムをさらに使いやすくし、集計可能な水産生物の統計値を増やす必要がある。
図表1 229669-1.gif
カテゴリ 亜熱帯 成長曲線

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