タイトル |
ほたてがい卵質評価法の開発 |
担当機関 |
青森県水産総合研究センター |
研究期間 |
2002~2004 |
研究担当者 |
ほたて貝部 篠原由香(現むつ水産事務所)
小坂善信他
|
発行年度 |
2005 |
背景・ねらい |
ほたてがい養殖は天然採苗で成り立っているが、年によって大きく変動する。卵形成の過程を明らかにし、早期採苗予測技術を確立する。
|
成果の内容・特徴 |
- 陸奥湾の2地点におけるほたてがいを対象に以下の調査を行い、ホタテガイの成熟、産卵機構を明らかにするとともに、過去22年間のデータから早期付着予想式を算出した。
1-1生殖腺指数、1-2卵巣の組織切片の観察、1-3ELISA法による血液中の卵黄タンパク質の測定
- 崩壊卵の指標となる血液中の卵黄タンパク質(ビテリン)濃度と組織切片から、卵の崩壊は低水温の影響で起こるほか、産卵期前に卵数を適切な数に調整するためにも起り、産卵後期には未熟卵は正常成熟卵にはならずに崩壊して吸収されるが判り、これらの卵形成や崩壊は主に水温に影響されることが判った。
- 水温の低い年は生殖巣重量が高くなるが、産卵される正常卵は逆に少なくなることが判った。
- 過去のデータから陸奥湾のホタテガイ稚貝付着数が次の式で予想できることが判った。
Y=1090131×103X1-32194.3X2-2.22×1010X3-1.32×1011X4-1.1×1012Y=全付着数、X1=母貝数、X2=異常貝数、X3=生殖巣重量、X4=1~3月の平均水温 重相関係数=0.703
|
成果の活用面・留意点 |
- この調査により、ほたてがい卵の成熟、産卵機構が明らかとなり、今後の採苗不振年に対応するため、また、採苗予測のための基礎的知見が得られた。
- 高い精度で早期に採苗予想ができ、安定的な採苗ができるようになる。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
カテゴリ |
評価法
|