タイトル |
小型サンマからサンマ節をつくる |
担当機関 |
北海道立釧路水産試験場分庁舎 |
研究期間 |
2002~2004 |
研究担当者 |
釧路水産試験場 利用部 千原裕之 麻生真悟
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発行年度 |
2005 |
背景・ねらい |
道東で漁獲されるサンマのうち、小型サンマは相当量水揚げされているが、有効な利用方法は確立しておらず、市場価値が低迷しているのが現状である。小型サンマ資源の有効な活用を目的として、天然調味料(サンマ節)の製造技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 一般的に節(ふし)を製造する場合、呈味性や脂質酸化の面から原料となる魚に含まれる脂肪含量は少ない方が有利とされるため、脱脂技術を中心に検討した。
- 小型サンマの脂肪含量を測定した結果、体重50g未満のものは脂肪含量が低く、脱脂は不要だった。
- 50g以上の小型サンマについて、簡便かつコストのかからない脱脂方法を検討した。その結果、主に加熱処理の方法に工夫を加えることにより、脂肪含量を約30%低減する方法を開発した(表1)。
- さらに節を製造する際、乾燥形態の検討や天然酸化防止剤の添加により、保管中の品質劣化を抑制し、高品質な製品を得ることができた。
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成果の活用面・留意点 |
- サンマ節製造技術を水産加工業者に技術移転した。節の試作品を複数のスープメーカーに提示した結果、ラーメンのダシに向いていると判断され、製品は本州のラーメンチェーン店や根室市内で土産用のタレ入りラーメン(図3)に使用されている。また、根室市で行われる「サンマ祭り」において例年有料配布される「さんま節ラーメン」にも本品が使用されている。
- 本製造法に関して特許出願中である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
乾燥
コスト
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