胞子体粘着液を用いたサガラメ藻場の再生

タイトル 胞子体粘着液を用いたサガラメ藻場の再生
担当機関 愛知県水産試験場
研究期間 2004~2006
研究担当者 原田 靖子(愛知県水産試験場漁業生産研究所)
服部 克也
蒲原 聡
発行年度 2005
背景・ねらい 愛知県の伊勢湾口周辺では、サガラメ(アラメの亜種)藻場の磯焼けが、平成10~12年度に起きており、アワビ、サザエなどの採貝漁業者から、サガラメ藻場再生の技術開発の要望が出されている。
平成10年の豊浜地区(消滅海域)の水温は過去8年の平均値より、2℃ほど高い傾向が観測された。また、消滅海域へ移植したサガラメには、アイゴの食害痕が観察され、定置網で漁獲されたアイゴの胃内容物にも、9割以上海藻が含まれていた。
藻場の再生には、海藻の播種と食害防除の技術開発が必要とされる。海藻の播種方法として、粘着液(海藻の胞子体、アルギン酸ナトリウム、及び砂の混合)を使用して、海底へ直接塗布する方法を開発した。この方法は、海藻の種が供給されない海域や母藻が利用できない海域などにおいて、海藻を生やすことができるとともに、コンクリートブロック等の設置費、中間育成費等のコストが削減できる。
成果の内容・特徴 粘着液は、3%のアルギン酸ナトリウム海水溶液(w/w)に、20%(w/w)の濃度の砂、及び0.3~0.5mmのサガラメ胞子体を混合する。この粘着液は、アルギン酸ナトリウムが粘性を、砂が重りの役目を果たして、海底にとどまりやすい性質を持っている。胞子体は、11日目までにそのほとんどが根を出し、粘着液はその期間の海底での着生を補助する。
平成16年12月に、既設増殖礁の表面へ粘着液を塗布して、平成17年4月には、23個/m2の密度で10~20cmの葉体に生長していることを観察した。
成果の活用面・留意点 今後は、藻食性魚類による食害を防除する手法を開発する必要がある。
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図表2 229799-2.jpg
図表3 229799-3.jpg
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カテゴリ 病害虫 コスト 播種 防除 藻場再生

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