春期の東シナ海におけるカタクチイワシ仔魚の分布および成長

タイトル 春期の東シナ海におけるカタクチイワシ仔魚の分布および成長
担当機関 独立行政法人水産総合研究センター西海区水産研究所
研究期間 2001~2005
研究担当者 現SEAFDEC)
発行年度 2005
背景・ねらい 春期の東シナ海ではマアジの他多くの浮魚類が初期生活期を送っている。近年のニューストンネット調査により、これまで東シナ海では詳細な生態の情報が存在しなかったカタクチイワシについて、多くの観測点において仔魚が大量に採集された。そこで本研究では東シナ海におけるカタクチイワシ初期生活史研究の一環として、春期のカタクチイワシ仔魚の分布生態および初期成長様式を明らかにすることを目的として研究を行った。
成果の内容・特徴
  1. 春期の東シナ海におけるニューストンネットによる調査により、大量のカタクチイワシ仔魚が採集された。この結果から春期の東シナ海の広い海域においてカタクチイワシの産卵が行われていることが推定できた(図1)。
  2. 耳石日周輪の解析により、春期の東シナ海に分布するカタクチイワシの平均日間成長量は0.75mm/dayと本州周辺の他海域に分布する個体よりも大きな値を示した(図2)。
  3. Biological intercept method により逆算した成長を海域間で比較すると九州西方で採集された個体が比較的良好な成長を示した(図3、4)。
成果の活用面・留意点
  1. これまで東シナ海での情報がほとんど存在しなかったカタクチイワシの初期生活史について、分布および初期成長を明らかにした。
  2. 日本の沿岸域に分布する個体の生態だけではなく、極東海域に広く分布するカタクチイワシの生態の把握の一助となる。
図表1 229811-1.jpg
図表2 229811-2.gif
図表3 229811-3.gif
図表4 229811-4.jpg
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