大型クラゲの硬度について

タイトル 大型クラゲの硬度について
担当機関 福井県水産試験場
研究期間 2007~2007
研究担当者 安田政一
家接直人
岩谷芳自
前田英章
発行年度 2008
背景・ねらい
近年、日本海に来遊する大型クラゲを裁断駆除するために要する重量を明らかにするとともに、加工食材として有効利用を図るための物性をみるために、傘の時期別、部位別硬度を測定した。
成果の内容・特徴 硬度の測定方法は、福井県美浜町にある定置網に入網した大型クラゲを、船の甲板に引き揚げ、傘径を計測し、硬度は硬度計(果実硬度計:KM-5型、株式会社藤原製作所、特注円柱状プランジャー:径5mm, 長さ40mm)を用いて、傘頂、傘縁および傘頂と傘縁の中間部を各6回ずつ測定し平均値を求めた。解析は2007年11月14日(6個体)、11月28日(3個体)、12月10日(4個体)、12月26日(16個体)および2008年1月11日(11個体)の調査で得られた試料で行った。統計解析はTukey test(P0.05)で行った。

 その結果、傘径と硬度には相関がないことが明らかになった(図1)。次に、11月14日に計測した3個体において、外傘と下傘の各部位の硬度を測定した結果、傘縁では外傘、下傘で差が認められなかったが、他の部位では個体差が認められた(図2)。

次に、時期別に下傘各部位の硬度を図3に示した。その結果、中間部の硬度は、他の部位よりも有意に低いことが明らかになった。また、11月まで傘頂と傘縁の硬度には差が認められなかったが、12月に入り両者には有意差が認められ、傘縁の硬度が約5kg /cm2から約8kg/cm2に高くなることが分かった。
成果の活用面・留意点
・大型クラゲ裁断に必要な時期別曳航速度が分かる。
・部位別、時期別に硬度が異なることが明らかになり、生食に向けた大型クラゲ活用の基礎資料が得られた。

図表1 230101-1.pdf
カテゴリ 加工

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