ハヤチネポークの飼料栄養成分による枝肉構成の制御技術

タイトル ハヤチネポークの飼料栄養成分による枝肉構成の制御技術
担当機関 岩手県畜産試験場
研究期間 1989~1991
研究担当者
発行年度 1992
要約 岩手県が造成した系統豚イワテハヤチネ、イワテハヤチネWを用いた3元交雑豚(LW・DまたはWL・D)の生産において、枝肉構成(筋肉・脂肪・骨割合)と枝肉格付けの関係を検討して、TDNおよびリジン量を指標として枝肉構成を制御できる栄養管理法を明らかにした。この栄養管理によって枝肉の上物率の向上が期待できる。
背景・ねらい 従来飼料中の蛋白質はCP(DCP)を指標としたが、蛋白質についてはその構成分である
アミノ酸の量とバランスに留意するように提唱されてきたことから、本県が造成した
系統豚を利用した3元交雑豚、ハヤチネポーク生産システムにおいて飼料栄養分
(リジンとTDN)による枝肉構成を制御できる飼料管理技術を開発した。
成果の内容・特徴
  1. 適用範囲 ハヤチネポーク生産豚(LW・DまたはWL・D)
    肥育期:概ね体重30~108kg
    給餌法:不断給餌
  2. 肥育終了時で雌、去勢ともに筋肉割合が54~56%の枝肉が格付けで上物と
    される割合が高いことから、肥育終了時の目標枝肉構成は筋肉・脂肪・骨割合が
    各々55:34:11とした
    (表1)。
  3. 一日当たりのTDNとリジンの摂取量とDGおよび筋肉生産の関係式を求め、目標枝肉構成達成に
    向けた栄養摂取量によるシミュレーションができる
    (表2)。
  4. 試験実測値およびシミュレーション結果から目標枝肉構成を達成する飼料栄養分摂取量の
    目安を明らかにした
    (表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 筋肉生産の盛んな肥育前期では、発育の速いものほど筋肉生産量が多いので、
    肥育前期には適正な栄養成分の飼料を十分食い込めるようにすること。
  2. 飼料購入メーカーから聞き取るなどによって、利用飼料のアミノ酸含量を把握すること。
  3. 肥育は性別に収容・管理すること。
  4. 飼育温度は寒冷期の指標も示したが温暖が望ましい(表2)。
  5. 栄養摂取量と生産反応の関係式は飼育管理や環境によって、農場毎に検討を
    要する場合がある。
図表1 230280-1.gif
図表2 230280-2.gif
図表3 230280-3.gif
カテゴリ 管理技術

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