三陸つぼみ菜の低温処理による作型の前進技術

タイトル 三陸つぼみ菜の低温処理による作型の前進技術
担当機関 宮城県園芸試験場
研究期間 1992~1992
研究担当者 佐々木 丈夫
山村 真弓
真田 康子
発行年度 1992
要約 三陸つぼみ菜は品質が良くナバナとして有望な品種であるが、花芽分化に5度C以下で120時間程度要し、収穫期が遅い。催芽種子の5度C、20日間、暗黒低温処理は、人為的に花芽分化を誘導でき、早出しに有効である。
背景・ねらい ナバナ類の多くは低温により花芽が誘導されるが、品種により低温要求量が異なる。
近年、ナバナ類として栽培されている品種は、花蕾を主体に収穫するものや、抽台した
茎葉を主体に収穫するもの等、品種により形態が違っている。茎葉を主体に収穫する
ものはクキタチナといわれているが、その中で、「三陸つぼみ菜」は食味がよく市場性
は高いが、花芽分化までの低温要求量が多く、無加温ハウス栽培では播種の翌年に
ならないと収穫できない。そこで、収穫期の前進を図るため、低温処理の効果について
検討した。
成果の内容・特徴
  1. 自然条件下では、5度C以下の低温に積算で120時間前後遭遇すると花芽が分化する
    (図1、表1)。
  2. 催芽種子の暗黒低温処理では5度C、2度Cとも処理日数にかかわりなく、無処理より
    40~50日早く収穫が可能となる(表2)。
  3. 「三陸つぼみ菜」での花芽分化誘導による作型前進には、催芽種子で5度C、20日程度の
    低温処理が実用的である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 低温処理は移動しやすいペーパーポットやセルトレイ等を利用し、かん水後常温で1日
    程度催芽してから行う。処理後定植まで20日程度育苗するため1穴がやや大きめのものを
    利用する。
  2. 低温処理中は、乾燥しないように管理する。
  3. 処理後、低温庫からの搬出は、日没後の涼しい時間に行う。
図表1 230331-1.gif
図表2 230331-2.gif
図表3 230331-3.gif
カテゴリ 育苗 乾燥 栽培技術 なばな 播種 品種 良食味

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