ウイルスによるキュウリ急性萎ちょう症の発生に関わる要因(葉令及び温度条件)

タイトル ウイルスによるキュウリ急性萎ちょう症の発生に関わる要因(葉令及び温度条件)
担当機関 病理昆虫部
研究期間 1992~1992
研究担当者 園田高広
梶和彦
沼田光夫
竹内睦美
発行年度 1992
要約 キュウリ急性萎ちょう症は、キュウリモザイクウイルス(CMV)、ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)感染後の高温条件によって発生が助長された。
背景・ねらい ここ数年来、県内の夏秋キュウリで発生しているキュウリ急性萎ちょう症の主な発生要因
は、複数のウイルス(CMV、ZYMV、WMV2)の重複感染によることが明らかとなった。しかし、
本症は発生率の年次変動が大きく、発生時期が一時期に限られているという特徴がある。
このことから、急性萎ちょう症発生には環境条件も影響すると考えられるため、
キュウリモザイクウイルス(CMV)とズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)の接種に
より、発生を助長する誘因について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 本症の発生は、ウイルス感染後、一定の期間高温条件に遭遇するか、または定植直後
    には低温でも定植20日以後高温条件に遭遇することで助長された
    (表1、表2)。
  2. 本症の発生は、7~10葉期頃から高温条件に遭遇することによって助長された
    (表2)。
  3. 本症の発生経過を観察した結果、初期成育が旺盛で軟弱徒長気味に生育することや、
    晴で気温が高くキュウリの茎葉からの蒸散が盛んになるような気象条件であることも、
    発生を助長すると考えられた。
  4. 葉令別にウイルスを接種すると、7、10、13葉展開時に接種した処理区で萎ちょう株が
    発生した(表3)。ウイルスの接種時の葉令による
    発生率の差は判然としなかった。萎ちょう症状は接種から約5~10日後に認められた。
成果の活用面・留意点 急性萎ちょう症が発生しやすい環境条件を掲示することにより、キュウリ栽培指導上の
参考とする。
防除対策は主としてウイルス感染を防止することである。このため特に生育初期の
アブラムシ防除を徹底することが有効である。
図表1 230338-1.gif
図表2 230338-2.gif
図表3 230338-3.gif
カテゴリ 病害虫 きゅうり 栽培技術 ズッキーニ 防除

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