スカシユリの周年生産技術

タイトル スカシユリの周年生産技術
担当機関 宮城県園芸試験場
研究期間 1992~1992
研究担当者 川原田忠信
児玉きえ子
佐藤泰征
宮本晴恵
発行年度 1992
要約 スカシユリの切花生産は、比較的労力がかからずに栽培に取り組めることから、夏季冷涼で秋季早冷な気象条件を活かして良品を生産できる促成並びに抑制栽培技術を確立し、施設での周年生産が可能となった。
背景・ねらい スカシユリの切花需要は急激に伸びており、主要花きのキク、バラ、カーネーションより
労力がかからず、栽培が比較的容易で輪作体系も組みやすいことから、寒冷地における
品種特性を解明し、気温の高い暖地では栽培の困難な夏秋期に、夏季冷涼で秋季早冷な
気象条件を活かして、良品を生産できる促成並びに抑制栽培技術を確立し、技術の定着
と産地の育成を図る。
成果の内容・特徴
  1. 促成栽培では、8~11月から球根を5度Cで7週間冷蔵した後、10~1月に順次定植する
    ことにより、1月下旬~5月上旬に採花できる
    (図1、表1)。
  2. 普通栽培では、11月中旬定植で6月下旬に開花し、約7.5ヶ月の栽培期間を必要とする
    (図1、表1)。
  3. 抑制栽培では、11月から球根を1度Cで8週間冷蔵した後、1月から-2度Cで凍結貯蔵し、
    5~9月に順次解凍して定植することにより、7月下旬~12月下旬に採花できる
    (図1、表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 促成、抑制栽培とも、球根は球周13~15cmの中~大球を栽培予定前年の春期に予約し、
    冷蔵または凍結貯蔵球根を定植時期に合わせて購入する。またはりん片繁殖で3~4年
    かけて自家養成した球根を8月から作型に合わせて順次掘り上げ、病害虫防除のため
    薬剤で浸漬消毒後、湿らせたおがくずかピートモス(含水率60%程度)で箱詰めし、
    冷蔵または凍結貯蔵を行う。
  2. 抑制栽培における凍結貯蔵球根の解凍は、5~10度C前後の低温庫内で徐々に行い、
    完全に解けてから定植する。
  3. 抑制栽培の夏季の定植では、遮熱寒冷紗の被覆や敷きわらマルチを行い、十分に
    かん水して、昼温25度C以下、地温20度C以下に管理する。
  4. 促成、抑制栽培とも10月下旬から最低気温13度C程度に管理する。
図表1 230343-1.gif
図表2 230343-2.gif
カテゴリ 病害虫 カーネーション きく 栽培技術 ばら 繁殖性改善 病害虫防除 品種 薬剤 ゆり 輪作体系

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