1〜4齢人工飼料(4齢無蒸煮人工飼料)による普通蚕品種の飼育法

タイトル 1〜4齢人工飼料(4齢無蒸煮人工飼料)による普通蚕品種の飼育法
担当機関 宮城県蚕業試験場
研究期間 1992~1994
研究担当者 小杉由美
池田真一
土屋 稔
発行年度 1992
要約 蚕の人工飼料において、蒸煮せずに水道水と練り合わせるだけの低コストの無蒸煮人工飼料による一般蚕室での4齢飼育、5齢桑育とする一週間養蚕の可能性を明らかにした。
背景・ねらい 組成及び加工法の改善により、人工飼料の大幅な低コスト化が具現しつつあるので、
これを利用した1~4齢人工飼料技術を確立し、一般農家での5齢期1週間養蚕を実現
しようとする。
成果の内容・特徴 (1) 無蒸煮人工飼料の調製方法
    粉体人工飼料1:水道水2.2の割合で混合したものを粘土練り合わせ機でひも状に調製し
    ポリエチレン製パックに入れ、5~10度Cの冷蔵庫内で貯蔵する。
(2) 4齢人工飼料飼育法
    一般蚕室の通常飼育台に防乾紙を敷き、その上で表1の飼育標準表に準じて上記人工飼料
    により蚕児を飼育し、給餌時以外は蚕座上にも防乾紙をかけて飼料の乾燥や粉塵による
    蚕座汚染を防止する。また、4眠中の人工飼料の乾燥には循環扇または大型扇風機を
    もちいる。
    なお、飼育温度は温風暖房機を用い26度C以下にならぬよう注意する。
    (表1)
(3) 4齢人工飼料の導入効果
    無蒸煮人工飼料は現在流通している蒸煮人工飼料の4割前後の価格で供給可能のため、
    4齢人工飼料育は4齢桑育の飼育経費と同程度まで抑制可能であり、また、壮蚕期の虫質及び繭の計量形質においても4齢桑育と比べ遜色が認められない。
    なお、1~4齢人工飼料育・5齢桑育が普及することにより、一般の農家段階では5齢期の
    約1週間を飼育すれば良いことが考えられ、その結果、週休が可能となり、ゆとりある
    生活を構築する上で有効と思われる。(表2)
成果の活用面・留意点 4齢飼育温度が25度C以下になると虫繭質に悪影響を及ぼすため、26~30度Cで飼育
するよう心掛ける。
図表1 230353-1.gif
図表2 230353-2.gif
カテゴリ カイコ 加工 乾燥 低コスト 品種

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