減農薬栽培用水稲奨励品種候補「東北IL3,4,5,8号」

タイトル 減農薬栽培用水稲奨励品種候補「東北IL3,4,5,8号」
担当機関 宮城県農業センター
研究期間 1993~1993
研究担当者
発行年度 1993
要約 「東北IL3,4,5,8号」は、異なるいもち病真性抵抗性遺伝子を導入した「ササニシキ」同質遺伝子系統群である。良食味米「ササニシキ」の減農薬栽培用品種として宮城県において一部「ササニシキ」に代えて奨励品種に採用する。
背景・ねらい 「ササニシキ」はいもち病抵抗性が弱いため、いもちの防除が不可欠である。特に
宮城県は稲作期間中いもち病が蔓延しやすい気候のため、いもち病の防除回数が多い
状況にある。近年、消費者からは農薬依存度軽減の要望が高まり、生産者側からも
生産コストの低減を目的とした省力防除対策が要望されている。
「東北IL系統」は、「ササニシキ」にいもち病菌の種々のレースに対応させた
真性抵抗性遺伝子を導入したものである。そのうち「3号、4号、5号及び8号」は
諸形質が「ササニシキ」と実用上同じである。県内のレース分布を把握しながら、
数系統を混合して栽培し、いもち病防除の軽減を図るものである。前述の要望に
応えるため、「ササニシキ」の一部を東北IL系統で代替えし、宮城米の一層の評価向上
と減農薬、低コスト生産に寄与することを期待し奨励するもの。
成果の内容・特徴
  1. いもち病真性抵抗性以外の諸特性、諸形質は「ササニシキ」に同じである
    (表1)。
  2. いもち病真性抵抗性遺伝子は、「3号」がPi-a,Pi-k,「4号」がPi-a,Pi-km,
    「5号」がPi-a,Pi-z,「8号」がPi-ztと推定される。
  3. いもち病は省防除栽培で「ササニシキ」より明らかに発生が少ない。
    (表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及見込み地帯は宮城県の「ササニシキ」栽培地帯である。
  2. いもち病防除以外の基本的栽培法は「ササニシキ」に同じである。いもち病防除は
    菌レース分布に即し必要に応じて行う。
  3. 菌レース分布に基づき混合された採種圃産種子を使用し、自家採取種子は使用しない。
図表1 230379-1.gif
図表2 230379-2.gif
カテゴリ 病害虫 いもち病 コスト 水稲 抵抗性 抵抗性遺伝子 低コスト 農薬 品種 防除 良食味

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