タイトル |
7月出しギクに対するアザミウマ類の寄生消長と寄生部位 |
担当機関 |
宮城県園芸試験場 |
研究期間 |
1993~1993 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1993 |
要約 |
キクを加害するアザミウマ類は葉ではダイズウスイロアザミウマ、ネギアザミウマ、クロゲハナアザミウマの3種が主で、蕾に入り込むのも同種であり、ヒラズハナアザミウマとハナアザミウマは開花初期から寄生した。
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背景・ねらい |
キクの栽培において、葉や花に対するアザミウマ類の被害が問題になっている。 防除対策として薬剤散布が行われているが、過剰に散布されている場合や防除が遅れて 効果が十分でない場合も見られる。そこで、キクに対するアザミウマ類の加害状況を明らかにし効率的な防除法の確立をめざす。
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成果の内容・特徴 |
- アザミウマ類の寄生は4月下句から始まり、
6月上句からは幼虫も出現した。 寄生部位は中位葉が上位葉よりはるかに多かつた。 (表1) - キクの葉に寄生する種ば3種類で、ダイズウスイロアザミウマは4月下句から、
ネギアザミウマは5月中句から、 クロゲハナアザミウマは6月上句から寄生が始まり、 7月はクロゲハナアザミウマが多くなった。 (図1) - 花弁が発現するまでに寄生するのはダイズウスイロアザミウマ、
ネギアザミウマ、クロゲハナアザミウマの3種であるが、 5mm未満の蕾にば寄生しなかつた。 (表2) - 花に寄生するのは前記3種の他にヒラズハナアザミウマと
ハナアザミウマおよびシナクダアザミウマを加え6種であるが、 ヒラズハナアザミウマとハナアザミウマは花弁が発現してから寄生した。 また、シナクダアザミウマの幼虫は認められず、加害種ではない可能性がある。 (表3)
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成果の活用面・留意点 |
- 防除の際には殺虫剤を葉裏と葉芽にも十分に散布するとともに、
花に対する被害防止のため、着蕾初期にも同様に散布する。
- ダイズウスイロアザミウマはバレイショやタンポポ、
ネギアザミウマばネギ類、クロゲハナアザミウマはキク科植物での 増殖が大きいので、特に圃場周辺の環境管理にも注意する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
きく
大豆
ねぎ
ばれいしょ
ヒラズハナアザミウマ
防除
薬剤
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